ホットドッグやソーセージと相性抜群のマスタード。
マスタードは、アブラナ科の種の中でもイエローマスタードシードで作られたもので、白からしと呼ばれ分類されています。
ペースト状や粒タイプなどの種類があり、マイルドな辛味が特徴です。
特にお肉料理の味を引き立てるマスタードには、味だけでなくどのような栄養や効能があるのかをご存知でしょうか?
今回は、マスタードの栄養と効能についてご紹介します。
目次
マスタードの栄養と効能
マスタードにはイソチオシアネートの一種であるアリルイソチオシアネートという栄養成分が含まれています。
アリルイソチオシアネートは、からしの辛み成分で、食欲を増進し、消化・吸収を助ける栄養素です。
また、殺菌作用と抗酸化作用があり、カラダの酸化予防や免疫力を上げるなどの効能が期待できます。
マスタードの原料であるからし菜の種子をすりつぶすと、ミロシナーゼという酵素が発生し、からし菜に含まれているシグニリンと反応します。するとマスタードの辛味成分アリルイソチオシアネートが発生します。
マスタードには、モリブデンという栄養も豊富に含まれています。
モリブデンは主に肝臓、腎臓にあるミネラルで、糖質や脂質の代謝に関わる酵素として働きます。また、プリン体を分解して尿酸に変える働きや、体内の銅を排出する効能もあります。
モリブデンは、鉄分が不足すると肝臓に貯蔵された鉄分を運び、血液を作るよう機能するため、鉄欠乏性貧血を防ぐ効能もあります。
マスタードには、ミネラルの一種であるセレンも含まれています。
セレンには、活性酸素を除去し、不飽和脂肪酸の酸化から起こるカラダの老化や動脈硬化を防ぐ効能があります。
また、ビタミンCの再生や、前立腺ガンや肺がんなどの発生・転移を防ぐ働きがあるともいわれています。
セレンはビタミンEと合わせると効果がアップする栄養ですので、ビタミンEを含む植物油とマスタードを合わせたドレッシングがおすすめです。セレンは特に粒マスタードに多く含まれています。
マスタードはビタミンB1も含んでいます。
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える酵素を助ける働きがあります。
糖質は脳神経や筋肉、末梢神経の栄養源となるため、ビタミンB1が不足して糖質の代謝が滞ると集中力の低下や疲労感を感じるようになります。
マスタードの原料にはお酢が使われています。お酢の主成分には酢酸という成分が含まれています。
酢酸には、唾液や胃液の分泌を促す効能があり、食欲を増進させる効能があります。
また、からしの辛み成分と同じく、酢酸にも消化酵素の働きを活発にする効能もあるので、消化吸収を良くする働きがあります。
じつは、マスタードと和がらしは、どちらもからし菜の種子から作られます。
マスタードはマイルドな辛味なのに対し、和がらしはツンとくる辛味が特徴で、これは使用するからし菜の種類の違いによるものです。
一般的なマスタードにはイエローマスタードシード、和がらしにはオリエンタルマスタードシードが使用されています。
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