シャキシャキとした食感がクセになる豆苗。
豆苗はエンドウ豆の種を発芽させ、若い葉と茎を食用にした緑黄色野菜です。
豆苗のひょろりとした見た目で「栄養なんてあるの?安いだけじゃないの?」と思いがちですが、騙されてはいけません。実は豆苗に含まれる栄養は、エンドウ豆から育つ野菜の中ではビタミン類が豊富で、特にβ-カロテンがグッと多くなっています。
今回は、そんな見た目とは異なる、豆苗の豊富な栄養と効果についてご紹介します。
目次
豆苗の栄養と効果 一覧
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
豆苗にはβ-カロテンが比較的多く含まれています。その量は栄養豊富と言われているブロッコリースプラウトを上回ります。
豆苗のβ-カロテン量は同じくエンドウ豆類のスナップエンドウやグリーンピースなどの中で、ダントツのトップです。また、同じくスプラウト類のかいわれ大根の1.8倍、ブロッコリースプラウトの2倍以上もの量が含まれています。
β-カロテンには抗酸化作用があり、カラダをサビさせる酸化から、細胞や血管などを守る働きがあります。
そして、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病や癌、老化などを予防し、カラダの健康を維持する効果が期待されています。
豆苗に含まれる、β-カロテン、ビタミンCやEには、美肌効果があります。
β-カロテンは体内で必要な量だけ、ビタミンAとして働く栄養です。皮膚や粘膜を健康に保ち、さらには視力の低下を防ぐ効果があります。
また、ビタミンCやEは肌のハリを保つコラーゲンの合成や、血流を促すのに必要な栄養です。そしてシミやしわを予防して、肌の血色を良く見せるなどの効果があります。
また、豆苗に含まれる食物繊維もカラダに不要な便や毒素を排出して、美肌に一役買っています。豆苗に含まれるこれら栄養の相乗効果が、肌荒れの予防や改善などに効果を発揮します。
豆苗の抗酸化作用はβ-カロテンだけではありません。ビタミンCやEにも抗酸化力があるため、豆苗は老化を予防してアンチエイジング効果も期待されている野菜です。
豆苗はビタミンB群が豊富で、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸などの栄養が多く含まれています。ビタミンB群は各栄養にそれぞれの働きがありますが、それぞれが相互に影響しあって作用してます。
ビタミンB群は補酵素となって、3大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)の代謝を促す栄養です。
エネルギーの生成やカラダや筋肉を作るのに大切で、疲労回復にも重要な栄養です。脳や神経を正常に保つ効果や、肌荒れの予防、胎児の発育など多くの効果や作用に関わる大切な栄養となっています。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
豆苗の栄養には止血のビタミンとも呼ばれる、ビタミンKも含まれています。
豆苗に含まれるビタミンKは比較的豊富な量で、野菜平均値を上回ります。また、同じくエンドウ豆の種から育つ、スナップエンドウや、グリーンピース、さやえんどうをはるかに上回る量が含まれています。
ビタミンKには傷口から出る血液を、正常に固める血液凝固作用があります。また、骨にカルシウムを沈着させる働きもあり、骨粗鬆症の予防にも有効です。
ビタミンKは、特に生理や出産を経験する女性には大切な栄養です。
豆苗に含まれる栄養の中には、食物繊維もあります。
特に豆苗の食物繊維は不溶性食物繊維の方が多く、便通を促して便秘の改善に効果があります。
また、腸内環境を整えたり、毒素を排出するデットクス効果や肥満予防も期待されている栄養です。
一度食べた豆苗は、再び栽培することができます。育て方はパッケージの裏側の指示にそって育てれば、7~10日ほどで収穫ができます。
コツは、豆がきれいであるとともに、その上にある脇目を残してカットすることです。この脇目が育つことで再収穫ができます。また、豆苗の再収穫は2回ほどが目安です。水を与え窓際の日当たりのよい場所に置いておくと、色や大きさがバランスが良くおいしく育ちます。
豆苗を育てるうえで注意するのが、カビの発生や腐るのを防ぐことです。一日1~2回はお水を変え、豆が浸らない程度のお水を与えると防ぐことができます。
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