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桃の栄養と効能について

桃の栄養と効能

みずみずしくて優しい甘みが特徴の桃。夏場の暑い時期に冷えた桃なんかは最高ですね。

桃はそのまま食べても美味しいですが、ジュースやゼリー、缶詰などにも利用されます。また、漢方では種や葉を生薬として用います。

私たちにはお馴染みの桃ですが、意外にその栄養や効能については知られていないようです。今回はそんな桃についてその栄養と具体的な効能をご紹介します。

ペクチンが含まれている - 便秘や下痢を予防する効能

桃にはペクチンという栄養成分が含まれています。

ペクチンとは、食物繊維の一種で、腸内の乳酸菌を増やし、腸の調子を整える働きがあります。そのため、便秘や下痢を予防する効能が期待できます。

また、ペクチンにはコレステロール値を下げる、血糖値の上昇を抑えるなどの効能もあります。

カリウムも含まれる- 血圧の安定、むくみの解消に

桃にはカリウムも含まれています。

カリウムとは、ミネラルに分類される栄養素の一種で、細胞内の水分量を調節するなどの働きがあります。

カリウムには体内の余計な塩分を排出する働きがあり、血圧の安定、むくみの解消、筋肉の収縮を正常に行うなどの効能があります。

カテキン - 老化防止やがんを予防する効能

桃にはカテキンも含まれます。これはちょっと意外ですね。

カテキンは緑茶などに多く含まれる栄養成分で、強い抗酸化作用を持ちます。カテキンには、老化防止やがん予防、免疫力を高めるなどの効能があります。

カテキンにはまた、血糖値の上昇を抑える効果、脂質の吸収を抑制する働き、肌老化を防ぐ効能などが期待されます。

鉄分やマグネシウムも - 貧血の予防、冷え性の改善

桃には鉄分やマグネシウムといった栄養も含まれます。

鉄分とマグネシウムはともに、ミネラルに分類される栄養素で、鉄分は酸素を全身に運ぶ働きが、マグネシウムには様々な生理機能に必須の栄養素です。

桃に含まれるや鉄分マグネシウムを摂ることで、貧血や冷え性の改善などの効能が期待できます。桃はまた、他の果物に比べ、カラダを温める作用がありますので、こちらも冷え性対策には有効と言えます。

エネルギー 水分 タンパク質 脂質 炭水化物 食物繊維 ナトリウム
38kcal 88.7g 0.6g 0.1g 10.2g 1.3g 1mg
カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛
180mg 4mg 7mg 18mg 0.1mg 0.1mg 0.05mg
マンガン ビタミンA ビタミンD ビタミンE ビタミンK ビタミンB1 ビタミンB2
0.04mg Tr 0μg 0.7mg 0μg 0.01mg 0.01mg
ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 パントテン酸 ビオチン ビタミンC
0.6mg 0.02mg 0μg 5μg 0.13mg 0.3μg 8mg

桃(生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)

桃の種は生薬として使われている

栄養豊富で様々な効能がある桃ですが、実は、桃の種は「桃仁(トウニン)」という生薬として使われています。

桃仁は、桃の種の核を取り出して日干ししたもので、血の巡を良くする働きがあります。漢方は様々な生薬を組み合わせたものですが、桃仁は桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)などの漢方に使われています。

また、桃仁には、女性ホルモンの乱れを正常にしたり、月経不順や便秘を解消する効能なども期待されます。

バランスのよい栄養 女性に優しい効能

収穫中の桃

桃には、ずば抜けて多く含まれている栄養は特にありません。いずれも平均的な栄養含有量を記録しています。

ただし、ペクチンやカリウム、カテキン、鉄分、マグネシウムなど様々な栄養がバランスよく含まれている果物と言えます。

効能で見ますと、便秘やむくみ、冷え性、生薬では女性ホルモンの正常化や月経不順の解消など、全体的に女性に優しい効能が目立ちます。

特に、桃の旬である夏は、冷えやむくみがおきやすいので、こうした症状にお悩みの方には、おすすめの食材です。桃はカラダを温める作用もありますので、夏バテの予防にもおすすめです。

引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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