なまこの栄養と効果について解説します。
なまこは、その不気味な見た目に抵抗を感じるという方も多いと思いますが、実は豊富な栄養を含んでいる海の幸です。
酢の物にすると、臭みも消え、そのコリコリとした食感の良さを存分に楽しむことができます。なまこの腸などの内臓を塩辛にしたものは「このわた」と呼ばれ、日本三大珍味のひとつとされていますね。
今回はそんな、なまこに含まれる栄養とその効果について解説していきます。
目次
なまこの栄養と効果
なまこには、ビタミンB12がとても豊富に含まれています。
ビタミンB12は、なまこなどの動物性食品から摂れる栄養で、赤血球中のヘモグロビンの生成を助ける働きをすることから「赤いビタミン」とも呼ばれています。
貧血を予防する効果があり、神経細胞内の核酸、脂質、タンパク質の生成を促すことで、神経の正常化を保つ効果もあります。
ビタミンB12が不足すると手足のしびれや集中力の低下、気分がふさぎやすくなるなどの影響が出てきます。なまこなどでうまく摂取するようにしましょう。
なまこには、マグネシウムがたくさん含まれていることも特徴の一つです。
なまこに含まれているマグネシウムは、ミネラルに分類される栄養で、体内のカルシウム量を調整して筋肉の収縮を促す効果があります。
そのため、マグネシウムはカルシウムと共に骨や歯の形成に深く関わる栄養素でもあります。
マグネシウムはなまこのほかに、アーモンドや落花生などの種実、がんもどきなどの豆類、玄米などの穀物に多く含まれています。
なまこは、ヨウ素という栄養も含まれています。
ヨウ素は、甲状腺ホルモンの主成分になり、交感神経に働きかけて代謝を活発にさせる効果があります。
また、ヨウ素は脳や知能の発達にも関係するため、子供の発育や成長にも必要な栄養です。ヨウ素は殺菌作用が強いため、うがい薬や消毒薬としても利用されています。
ヨウ素は3大栄養素の代謝を活発にする効能がありますので、余計な脂肪を燃焼する働きもあり、ダイエットにも向いています。
なまこには、セレンも含まれていることを忘れてはいけません。
なまこなどに含まれているセレンはミネラルに分類される栄養素で、強い抗酸化作用を持つことで知られています。
そのため、ガン細胞の抑止や細胞の老化防止に効果があります。
また、解毒作用が強いため、体内にあるイオウやヒ素などの微量毒素の排出にも働きます。
なまこは、コエンザイムAの材料になるパントテン酸も多く含みます。
コエンザイムAは、エネルギー代謝を促す補酵素なので、パントテン酸も間接的に代謝を促すことになります。
ヨウ素に続き、パントテン酸もエネルギー代謝を促す栄養です。なまこには代謝を促進する効果が多い食材なんですね。
また、パントテン酸は、抗ストレス作用のあるホルモンの分泌を高める効果があり、抗アレルギー作用や抗炎症作用も期待できる栄養です。こちらも合わせて覚えておきましょう。
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