「海のパイナップル」とも呼ばれる、ほや。
ほやは、独特な匂いと味で好き嫌いが分かれる海産物ですが、じつは、新鮮なものは生のまま刺身や酢の物にして食べると格別です。
食用とされものは「マボヤ」と「アカボヤ」で、主に東北から北海道で水揚げされ、この地域ではごく一般的な食材として親しまれています。
ほやは、ビタミンやミネラルが豊富で栄養価が高いうえ、比較的低カロリーな食材です。
今回は、そんなほやに含まれる栄養と効能についてご紹介します。
ほやには、タウリンが含まれている点に注目しましょう。
タウリンには、肝機能を高める作用があります。また血圧を正常に保つ効能があり、高血圧の予防に効果があります。
さらに、タウリンには血液中の悪玉コレステロールを下げる効能もあるため、動脈硬化や心筋梗塞の予防にも効果があります。
ほやには、水溶性ビタミンの一種であるビタミンB12が多く含まれています。
ビタミンB12は、赤血球の形成に関わるため、貧血予防の効能があります。
また、神経の修復に欠かせない栄養で、肩こりや腰痛の改善効果が見られます。
ビタミンB12は野菜や果物にはほとんど含まれていないビタミンなので、ほやなどの海産物から積極的に摂取したい栄養素です。
ほやには、亜鉛も多く含まれています。
亜鉛は、体内でさまざまな働きをする酵素の組成に欠かせないミネラルで、傷の修復など皮膚の新陳代謝に深く関わっています。
亜鉛は、舌にある味覚をつかさどる味蕾(みらい)を作る働きがあり、味覚を正常に保つ効能があります。
さらに、亜鉛はホルモンの生成や分泌にも不可欠で、生殖機能を正常に保つ効果もあります。
ミネラルが豊富なほやは、鉄分も含んでいます。
鉄は、酸素を全身に運ぶ役割を担う赤血球の成分となるため、貧血の予防や改善に効果があります。
鉄不足により酸素が不足すると慢性的に疲れやすくなるため、疲労回復にも有効です。
また、鉄分は、タンパク質やビタミンCと合わせてコラーゲンの生成に必要な栄養素のため、美肌づくりにも一役買ってくれます。
ほやには、脂溶性ビタミンのビタミンEも含まれています。
ビタミンEは、体内の酸化を防ぐ抗酸化作用が高く、血管の老化やガンを予防する効果が期待できます。
また、悪玉コレステロールの酸化を防いで、生活習慣病を予防します。