かぶの栄養と効能についてご紹介します。かぶはアブラナ科に分類される越年草で、分類上では大根やブロッコリーなどと同じ仲間ですね。
かぶはどちらかと言えば目立たない野菜ですが、千枚漬けや浅漬けなど漬物業界ではメジャーな存在です。煮物など日本食でもよく使われますね。
また、かぶは根は淡色野菜で、葉は緑黄色野菜という二つの側面を持っています。根と葉では含まれている栄養の種類が異なるんですね。
今回はそんなかぶについて、含まれている栄養と効能をご紹介していきます。根と葉両方の栄養についてご紹介しますので、ぜひご覧ください!
目次
かぶの栄養と効能
かぶにはアミラーゼと呼ばれる消化酵素が含まれています。
アミラーゼはジアスターゼとも呼ばれ、消化酵素の一種で、でんぷんなどの栄養を分解して消化を高める働きがあります。
アミラーゼなどの酵素は、栄養の吸収を助ける働きがあるんですね。
そのため、かぶには胃や腸の働きを整える効能、胃もたれ、胸焼けを解消する効果が期待できます。
ちなみに、アミラーゼなどの消化酵素は熱に弱い特性があります。48度以上では加熱すればするほど酵素は失われてしまいますので、栄養をしっかりとるためには、加熱しすぎに注意しましょう。
かぶにはグルコシノレートと呼ばれる含硫化合物が含まれています。
グルコシノレートとは、辛味のもととなる成分で、かぶや大根、キャベツなどアブラナ科の植物に含まれています。
ちなみに、このグルコシノレートという成分はアブラナ科の野菜にしか含まれない成分です。他の野菜では摂取できませんので、貴重な成分ですね。
かぶに含まれているグルコシノレートは、摂取すると体内でイソチオシアネートに分解され、血栓を予防する効能や肝臓の解毒作用などがあります。
また、近年では、グルコシノレートが胃がんや肺がんのリスクをある程度下げるという報告もされています。
かぶには食物繊維も豊富に含まれています。
食物繊維とは、第6の栄養素とも呼ばれる成分で、腸内環境を整える効能があり、便秘やの予防や改善に役立ちます。
また、食物繊維にはコレステロールの吸収を抑える効果、血糖値の急激な上昇を抑える効能、ダイエットにおすすめの満腹感を得られる効果も期待できます。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
かぶと言えば、通常は根の部分を食べていますが、実はかぶの葉にも栄養がたくさんつまっています。
上のグラフは、かぶの葉と主な野菜のビタミンC含有量を比較したものです。赤ピーマンやブロッコリーには及びませんが、かぶの葉は青汁で有名なケールや栄養豊富と言われるモロヘイヤよりも多いビタミンC含有量を誇ります。
かぶの葉にはこれほど豊富な栄養が含まれているんですね。かぶは、根は淡色野菜、葉は緑黄色野菜という二つの側面を持っています。ビタミンC以外のかぶの葉の栄養素としては、β-カロテン、カルシウムなども挙げられます。
ちなみに、かぶに含まれているビタミンCは老化防止やストレスに対抗する副腎皮質ホルモンの合成を促す効果、β-カロテンはガンを予防する効能、カルシウムは歯や骨を形成する効能があります。
かぶの葉は、根の栄養素とは違う栄養を持っているので、両方食べるとより効果的です。ちなみに、かぶの葉は炒め物やごま和え、お味噌汁の具なんかにして食べると美味しいですよ。
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