動体視力は、動いているものを視力で捉える能力のことです。
高速で移動するボールの方向を正確に捉えてキャッチしたり、ヒットさせたり、車やバイクで高速走行する際に、周囲の状況を正確に捉えるために動体視力が使われています。
動体視力には個人差があります。プロ野球の選手やサッカー選手などのプロスポーツ選手は、一般的な社会人よりも動体視力が高いことが指摘されています。動体視力が衰え始める30代になると成績が悪化しはじめ、引退することも増えてきます。
また75歳以降の運転免許更新時には、動くものを捉える動体視力検査が行われており、不合格の場合は運転免許を更新できません。
動体視力は、生まれつきのものだと考えられがちですが、後天的影響で違ってくると指摘されており、トレーニングによって鍛えることが可能です。
特に動体視力に強い影響を及ぼしているのが、外眼筋だとされています。眼球周りにある上斜筋・上直筋・内直筋・下斜筋・下直筋・外直筋の6つがあり、鍛えることで、動体視力の回復や維持を目指せます。
電車に乗って窓の外を集中して見続けるトレーニング方法が最も手軽ですが、専用マシンや専用グラスを使うトレーニングもあります。
動体視力トレーニングに使用されているグラスを利用すると、全体的に明るさが減って暗くなり、視野が狭く感じますが、一定時間、身につけた後にグラスを外すと、以前よりも明るく、視野が広くなったと感じられます。外眼筋に刺激を与えることで動体視力の維持や回復に役立ちます。