毛母細胞(もうぼさいぼう)とは、毛乳頭周辺における細胞組織のことです。
毛乳頭は、毛細血管内を流れてきた水分やビタミン、酸素などといった栄養分とともに、脱毛の原因ともなるテストステロンを受け取ります。
その量や成分などをもとに、毛母細胞に脱毛や発毛などの指令を送るとされ、毛乳頭が頭髪環境に大きな影響を与えているのです。毛母細胞に細胞分裂の指示を出すことにより、発毛が促進することもあれば、反対に脱毛につながる指令を出すこともあります。
このように毛母細胞の状況次第では、脱毛や抜け毛、薄毛などといった頭髪トラブルにも直結することになります。
髪の毛の成長期であれば、通常では毛細血管から運ばれた酸素やビタミン、アミノ酸などの栄養成分を受け取り、発毛指令を毛母細胞に出すことになります。
ですが、いわゆるAGAを発症してしまった場合には、同じく毛細血管から運び込まれたテストステロンが、毛母細胞の成分と結合することで、悪玉男性ホルモンであるジヒドロテストステロンに変貌してしまいます。
このジヒドロテストステロンが、結果的にタンパク質を産出することになり、成長期にある毛髪を抑制してしまうというメカニズムになっているのです。
毛母細胞は、毛乳頭や毛細血管とともに、頭髪環境に大きな影響を与える細胞組織といえるでしょう。