炭酸水素塩泉とは

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炭酸水素塩泉とは?

炭酸水素塩泉とは、温泉の中に含まれている化学成分とその含有量によって分類された名称の一つです。

温泉法によって、温泉施設で掲示することが義務づけされている温泉分析書、それに使用される掲示用泉質名として定義されています。

炭酸水素塩泉の主成分は、炭酸水素塩 (HCO3) に由来する化合物です。炭酸水素塩泉の中でも、ナトリウムイオンを多く含む場合に旧分類では重曹泉とされています。

基本的には無色透明のアルカリ性、肌の角質層を柔らかくし乳化させる効果があります。そのため、この泉質の温泉は「美肌の湯」と呼ばれることが多いです。

また、カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含む場合、旧分類では重炭酸土類泉とされ、鎮静効果、痙攣に炎症を抑える作用があります。アレルギーをはじめ、慢性皮膚病、じんましんへの効能が謳われています。

また、炭酸水素塩泉は、飲用することで利尿作用をもたらし、胃酸を中和させ腸の活動を鎮める効果もあるとされています。痛風、尿路結石、膀胱炎などの治療や、慢性消化器病、慢性便秘の解消に飲泉として利用することもあります。

ただし、塩化成分を多く含んでいることから、高血圧や腎臓疾患がある場合には飲用できません。

炭酸水素塩泉の主な成分は、時間の経過と共に効能が薄れやすく、空気にも影響されやすいため、温泉場の浴槽ではお湯が下から注がれているお風呂が一般的な形式となっています。

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