異性化糖とは

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異性化糖isomerized-sugar

異性化糖とは?

異性化糖(イセイカトウ)とは、デンプンを原料に複数の段階を経て、ブドウ糖および果糖からなる液糖に加工したものをいいます。

異性化糖製造のプロセスは、一般的に3段階の変化工程によってなされます。第1段階は、液化の過程でデンプンを酸や加水分解酵素によって糖類に変化させ、水に溶け込んだ液状にします。

第2段階は、できた糖類を別の分解酵素によってブドウ糖に変化させます。第3段階では、ブドウ糖を異性化酵素によって、その一部を果糖に変化させます。結果的に、ブドウ糖と果糖とが混じった液糖ができ、これを異性化糖と呼びます。

「異性化」とは、ある分子の原子の組成をそのままに、原子の結合の仕方だけを変えて、別の分子に変化させることをいいます。この場合、ブドウ糖の一部が果糖に変化することになります。

ブドウ糖だけでは、甘みが弱くなります。そこで果糖も必要になるのですが、果糖は、高温では甘みの感じ方が弱くなり、常温または低温では甘みを強く感じさせるため、フルーツ缶詰や清涼飲料水などに適します。

加工食品の成分欄で、「ブドウ糖果糖液糖」や「果糖ブドウ糖液糖」などの表示があれば、それは、異性化糖に含まれるブドウ糖と果糖との含有比率の違いからくる区分名であることを意味します。

異性化糖は、粉末化が難しいため液状のままで使用され、食品工業において原料として用いられることが殆どですが、ガムシロップとして市販もされています。

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