マイナスイオンとは、マイナス電荷を帯びた水の微粒子、もしくは水分子が結合した負イオンのことを指します。
1892年、フィリップ・レナールトが、滝の水滴が帯電する現象を「レナード効果」として発表したことで、その存在が認められるようになりました。
一方で、マイナスイオンを構成する負イオンには多くの種類があり、さらにそれらは時間によって可変的でもあるため、一概にマイナスイオンの組成を述べることはできません。
また、緑の深い山や川辺などに行った際、「マイナスイオンが出ているので気持ちが良い」と表現されることがあります。これは「気持ちよい場所」にマイナスイオンが多く漂っているというだけです。
マイナスイオンの量は、その場所の快適さを表す指標にはなるものの、マイナスイオン自体に、人をリラックスさせる効果があるわけではありません。
しかしながら、マイナスイオンは空気を綺麗にしたり、生体に対しては成長促進や鮮度保持の効果があることがわかっています。
電極に放電するだけで、手軽に作ることができるため、空気清浄機やエアコン、冷蔵庫といった家電製品などに多く利用されています。
さらに近年では、美容家電の分野で多く活用されており、特にマイナスイオンを発するヘアドライヤーは、2016年には5000万台も売れたヒット商品になりました。