金目鯛は、その鮮やかな赤い体が大きな特徴で、目が金色に輝いて見えることから「金目鯛」と名づけられました。
刺身として生食するほか、煮つけやあら汁などの料理でも広く愛されています。
また、最近ではフレンチやイタリアンのでの洋食で、グリルやカルパッチョとしても人気が高くなっていまね。
今回は、そんな広く愛される金目鯛に含まれている栄養と、健康への効果についてご紹介していきます。
金目鯛に含まれるリンの量は、魚類の中でトップクラスを誇ります。その含有量は豊富で、鮭(さけ)の1.5~2倍ほどのリン含有量を誇ります。
リンは、カルシウムと結合することで骨や歯を形成する栄養素で、リンとカルシウムはバランスよく摂ると、効果を十分に発揮できます。
リンはカルシウムと結合して骨格を形成するほか、タンパク質や脂質と結合して細胞膜や核酸の成分として使われます。
金目鯛は、マグネシウムも豊富に含みます。マグネシウムもまた、魚類の中でトップクラスに入り、カレイの2倍以上の含有量を誇ります。
マグネシウムは、カルシウムと同じように丈夫な骨を形成する効果があり、体内のカルシウム量を調整し、筋肉の収縮を正常に保ちます。
また、酵素の働きをサポートする補酵素としても機能し、エネルギー代謝を促す働きもあります。
金目鯛には、DHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれています。
DHAは、不飽和脂肪酸の一種で、魚類に多く含まれ、血液中の中性脂肪を低下させて、健康な血管や血液を維持する効果があります。
また、脳細胞の活発化と神経伝達のスムーズ化にも有効で、認知症やアルツハイマーの予防効果も期待されています。
そのほかにも、視力向上・関節の痛みやはれの軽減・精神的な興奮を抑えるなど、多くの働きを持った栄養です。
金目鯛は、EPAも含まれていることを忘れてはいけません。
EPAは、エイコサペタンエン酸と呼ばれる不飽和脂肪酸の一種で、血栓を作らせないように作用するので、脳梗塞や心筋梗塞の予防効果があります。
また、血液中の中性脂肪やLDLコレステロールを低下させるので、血液がサラサラになって動脈硬化や高血圧の予防も。
DHA同様、サプリメントでも人気ですが、できるだけ食品から摂るようにしましょう。
金目鯛には、タンパク質が多く含まれています。
タンパク質は、体の正常な機能を保つためにさまざまな役割を持つ栄養ですが、主に筋肉や内臓などの身体の組織形成に使われます。
また、エネルギー代謝などで必要とされる酵素の原料になったり、赤血球を作るヘモグロビンの材料になったりもします。
タンパク質不足は、免疫力低下や体力低下につながるので、しっかりと摂取したい栄養です。
金目鯛は、ビタミンB12を含み切り身一つ(100g)で、一日に必要な摂取量の約50%近くを摂れるのが特徴です。
ビタミンB12は、血液中の赤血球が正常に作られるのをサポートする栄養で、別名は「赤いビタミン」。造血効果、神経機能を正常に維持する効果もあります。
主に、動物性食品から摂取できる栄養素なので野菜中心の食生活の方は不足しがち、金目鯛を食べてビタミンB12を積極的に摂取するようにしましょう。
金目鯛と鯛(たい)のつく名として知られていますが、実は鯛と同じ仲間ではありません。
どちらも白身魚で、かつ高級魚として扱われますが、まったく別の種類の魚であることを覚えておきましょう。
金目鯛はキンメダイ目キンメダイ科ですが、鯛の代表的な種類である真鯛はスズキ目タイ科となります。含まれている栄養素も異なり、鯛はビタミンAやビタミンDなどを豊富に含みます。
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