今回はエシャレットの栄養と効能についてまとめています。
エシャレットはらっきょうを若い時期に収穫したもので、見た目は少し大きめの島らっきょうのような形をしています。
また、エシャロットと呼ばれている名前が似た野菜もありますが、こちらはエシャレットとは別の野菜です。
今回は、そんなエシャレットの主な栄養と効能、らっきょうとの栄養比較、エシャロットとの違いなどをまとめています。
目次
エシャレットの栄養と効能 一覧
エシャレットに含まれている主な栄養成分
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
59kcal | 79.1g | 2.3g | 0.2g | 17.8g | 11.4g | 2mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
290mg | 20mg | 14mg | 47mg | 0.8mg | 0.5mg | 0.06mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.37mg | 2μg | 0μg | 0.4mg | 6μg | 0.03mg | 0.05mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
0.8mg | 0.11mg | 0μg | 55μg | 0.33mg | - | 21mg |
エシャレット(生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)
上の図は、エシャレットとらっきょうの栄養を比較したレーダーチャート、下はエシャレットの成分表です。
エシャレットの栄養について一目見て分かるのが、豊富な食物繊維量かと思います。そして、食物繊維のなかでも水溶性食線維が多く含まれています。
100g中のエシャレットとらっきょうの栄養比較では、食物繊維、ビタミンB1、ビタミンEはらっきょうの方が多くカロリーも40kcalほど高くなります。一方、エシャレットはカリウムと葉酸を多く含みます。
エシャレットはらっきょうを早く収穫したものですが、含有量に差がでますね。生のまま食べられるので、水溶性の栄養を逃さずしかりと摂ることができます。
エシャレットで注目の栄養は水溶性食物繊維です。エシャレットに含まれる水溶性食物線維は大変豊富で、野菜類の中でトップクラスを誇ります。
近年、この水溶性食物繊維の効能で注目されているのが、便秘の解消効果です。そして、便秘症の人と快便の人の違いは、胆汁酸がカギであるということが分かったそうです。
胆汁酸には大腸の働きを促がす役割がありますが、ほとんどは小腸で吸収されてしまいます。快便の人は胆汁酸が少なくても排便できますが、便秘症の人は便の水分が少なくなって硬くなり排便しにくくなります。
そのため、少しでも多くの胆汁酸を大腸まで送ることが重要です。
水溶性食物繊維は胆汁酸を包み込んで、腸内で胆汁酸が吸収されないように防いぎ、大腸の働きを活発化させて、ほどよく水分を含んだ便を形成してくれます。そのため、便秘の改善や予防に効果的です。
ただし、食べ過ぎるとお腹が張ったり、おならがでやすくなるので食べ過ぎには気をつけて下さい。
エシャレットから香ってくる臭いは硫化アリルと呼ばれる成分で、ねぎ類やにんにくにも含まれる香り成分です。
硫化アリルは抗菌や殺菌作用に加え、抗酸化作用があります。
血液をサラサラにする効果や、血行を促がして体を温める働き、風邪の症状を抑えたりガンの予防などの様々な効能が期待できます。
また、ビタミンB1の吸収を高める効能も持ち合わせています。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるのに必要な栄養で、疲労回復や新陳代謝アップなどもしてくれます。
エシャレットとは、らっきょうを土寄せして軟白栽培し若どりした野菜です。別名、根らっきょう、エシャ、エシャらっきょうとも呼ばれています。
一方、間違いやすいのが「エシャロット」と呼ばれる野菜で、こちらはフランス料理には欠かせない小型の玉ねぎです。
なぜ、こんなややこしいのかというと、根らっきょうに売れそうな名前をつけようと、フランス料理に使われているエシャロットから名付けたためです。その後、本来のエシャロットが国内で流通した時に混乱が生じたため、根らっきょうには「エシャレット」の名がつけられました。
ですから、エシャレットとエシャロットは別の野菜です。混乱しそうな方は「エシャレット=若いらっきょう」、「エシャロット=小型玉ねぎ」と、覚えるといいでしょう。
引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
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