ふぐの旨みは「河豚は食いたし命は惜しし」という、言葉わざができるほどです
ふぐは、のどぐろ(あかむつ)と同じく「白身の王様」と呼ばれます。
のどぐろは脂がのったコクある白身。一方ふぐは、高タンパク低脂質でも旨みやコクが格段に違います。
以前は、高価で食べる機会が限られていましたが、養殖の技術が進み以前に比べて気軽に家庭でも食べられようになっています。
そんな「ふぐ」の栄養と健康への効能についてご紹介します。
ふぐは、コラーゲンが豊富で、ふぐの皮や骨の周りにあるゼラチン質の中に含まれます。
コラーゲンは、シミやしわを防ぎハリを保つ美肌づくりの効能があり、とくに、ふぐに含まれるコラーゲンは肌への吸収性に適した「海洋性コラーゲン」です。
そのため、より美肌効果への期待ができます。美容に関心がある女性には、うれしい栄養です。
ふぐには、タウリンも含まれています。
タウリンは、アミノ酸のひとつで、心臓や脳、肺など人間にとって大切な臓器に含まれている栄養です。
肝臓や心臓、血管の機能を高めたり、高血圧の改善などの効能が期待できます。
こうしたカラダの基本部分で働くタウリンですが、体内で作られる量が少ないため、食事から摂取する必要があります。
主にふぐの背の部分には、必須ミネラルのひとつであるセレンが含まれています
セレンには抗酸化作用があり、ガンの予防や動脈硬化など、現代人に多い生活習慣病を予防する効能が期待できます。
また、老化の原因である活性酸素を抑制する働きがあるため、肌や血管などを若々しく保つなど、アンチエイジングの効能もあります。
ふぐにはビタミンDが豊富に含まれています。
ビタミンDはカルシウムの働きをサポートするため、健康な骨や歯を作るうえで欠かせない栄養です。
また、ふぐには、丈夫な骨をつくるうえで必要なカルシウム、マグネシウム、リンを含み、また、コラーゲンには骨のしなやかさを保つ効能もあります。
ふぐには、ビタミンB群の一つナイアシンが含まれています。
ナイアシンは、消化活動に必要な酵素を助ける役割をもつ栄養で、体内で補酵素として働き、脂質や糖質の分解やエネルギー作りなどをサポートします。
その働きが肌を綺麗に保ったり、脂肪の燃焼と高タンパク低脂質がダイエットにもつながります。
ふぐにはコラーゲンも含まれているので、このふたつの栄養素を同時に摂取することで、さらなる美容への効能が期待できます。
ふぐは余すところなく食べられる魚で、部位ごとに様々な栄養素が含まれます。
また、うま味成分である、グルタミン酸やイノシン酸を含むため、雑炊やお鍋には出汁を使わなくていいほどです。
ふぐは高タンパクでありながらも、脂肪分が非常に少ないので低カロリーといううれしい一面も持ち合わせています。
最近では、ふぐを気軽に楽しめるお店も増えたため自分へのご褒美も込めてふぐを食べに行きたいですね。