ドジョウは全長約20cmの小柄な淡水魚。日本では古くから全国の池、沼、稲田などに生息しています。
ただし、あまりメジャーな食材ではありませんね。しかし、カルシウムはうなぎの9倍も含まれているなど、栄養満点の魚です。
小さいものであれば丸ごと食べられるのも魅力の一つです。柳川鍋や天ぷら、どじょう汁などで食されます。
今回は、そんなドジョウに含まれている栄養と効能をお伝えしていきます。
ドジョウの栄養の最大の特徴として、カルシウムの豊富さが挙げられます。
ドジョウは大型のものでなければ、丸ごと食べることができます。そのため、カルシウムが豊富に摂取できることになります。
カルシウムの含有量は魚類の中でもトップクラスであり、約70gのドジョウを摂取すれば、1日に必要なカルシウムを摂取することが可能です。
体内に吸収されたカルシウムは骨や歯を作るだけでなく、血液中にも配合されます。また、筋肉を収縮させたり、神経の興奮を抑える効能があります。
豊富な栄養を誇るドジョウには、ビタミンB群も豊富に含まれています。
特にビタミンB12は多く含まれており、睡眠のリズムや神経機能を正常化させたり、貧血を予防する効果も期待できます。
良質な眠りにつく時に欠かせない神経伝達物質に「セロトニン」がありますが、ビタミンB12にはセロトニンの分泌作用を調整する働きがあります。
つまり十分なビタミンB12を摂取することでセロトニンの分泌も活発になり、睡眠のリズムも整ってくるわけです。ドジョウは睡眠障害や不眠症の改善にも効果が期待できると言えます。
ドジョウはカルシウムやビタミンB群だけでなく、ビタミンDも豊富に含まれています。
ビタミンDと言えばカルシウムの吸収率を良くしてくれる働きが広く知られています。前述したように、ドジョウにはカルシウムも豊富に含まれていますので、まさに一石二鳥ですね。
ちなみに、ビタミンDには、免疫力を強化し、季節性インフルエンザの予防にも効果があると言われています。また、ビタミンDは遺伝子に働きかけて免疫力を増強する効能があり、癌治療の分野でも注目されています。
ただし、ビタミンDを過剰に摂取してしまうと、腎障害や高カルシウム血症などのリスクが高まります。とり過ぎには十分に注意しましょう。
ドジョウはミネラル成分の1つであるカルシウムが豊富ですが、「骨のミネラル」と呼ばれるリンも多く含まれています。
リンは骨や歯を作る時の主成分であり、心臓や神経、各部位の筋肉でも使われています。また、リンにはビタミンB1やB2の働きを助け、糖質の代謝を円滑にする効能もあります。
ただし、リンはカルシウムとのバランスも重要であり、このバランスが崩れてしまうと、せっかく摂取したカルシウムが体内で活用されません。
適切なバランスとしてはカルシウムの方が若干多めか、リンとカルシウムを同じぐらい摂取するのが良いと言われています。
豊富な栄養があり、食べてみると意外と美味しいドジョウですが、料理でおすすめなのはやはり、「どぜう鍋」です。
「どぜう」と書いて「どじょう」と呼びます。
どぜう鍋は、どじょうを煮た鍋料理であり、美味しいどぜう鍋を提供しているお店も少なくありません。種類は丸鍋や柳川鍋、ぬき鍋の3つが有名です。
栄養が高いドジョウを美味しく食べて、毎日の健康に役立てていきましょう。