オイスター・マッシュルームとも呼ばれる、ひらたけ。
ひらたけは、大きなカサが牡蠣に似ているとオイスターマッシュルームと呼ばれます。味はクセがないので食べやすく、歯ごたえの良さが特徴的なきのこです。
和洋を問わずいろいろな料理に使われ、海外でも人気のきのこです。味の良さはもちろん、様々な栄養素を含んでいることも魅力です。
今回は、ひらたけの栄養と効能についてご紹介します。
ひらたけには、食物繊維のβ-グルカンが豊富に含まれています。
β-グルカンは、不溶性食物繊維で、大腸で便のかさを増やして便通をよくする働きがあります。
また、血液中のコレステロールを吸収して体外に排出もするので、便秘解消だけでなく、動脈硬化を予防する効能もあります。
β-グルカンは、白血球やリンパ球の働きを助けて免疫力を高める効果があり、ガンの増殖の抑制、リウマチやアレルギーを予防する効果も注目されています。
ひらたけに含まれるカリウムは、ナトリウムと相互に作用して細胞の浸透圧を維持する栄養です。
ナトリウムの摂りすぎは高血圧を招きますが、カリウムには余分なナトリウムを体外に排出する効能があり、むくみの予防にも効果的です。
カリウムは汗とともに体外に出てしまうので、汗をかきやすい夏などは食事でこまめに補う必要があります。
ひらたけはナイアシンも豊富に含みます。
水溶性ビタミンの一種であるナイアシンは、糖質や脂質、タンパク質の三大栄養素からエネルギーを作り出す酵素の働きを助けます。
ほかにも皮膚や粘膜を健康に保つ、脳神経を正常に働かせる、アルコールを分解して二日酔いを予防するなどの効能もあります。
また、抗ストレス作用のあるホルモンの分泌を高めるパントテン酸や、過酸化脂質の分解を促すビタミンB2も含みます。
ビタミンB1は、炭水化物(糖質)からエネルギーを作り出す補酵素です。
炭水化物から生産されたエネルギーは、カラダを動かすだけでなく脳神経や筋肉の正常な機能に欠かせません。
そして脳がエネルギー不足を起こして、中枢神経・末梢神経に影響を及ぼすのを防ぎ、また、疲労回復の効能もあります。
ひらたけには100gあたり0.40mgのビタミンB1が含まれ、炭水化物と合わせて摂ると体内への吸収率がよいとされています。
ひらたけは、かつては「本しめじ」にあやかって売れるようにと、違う種類でありながら「しめじ」として売られていました。
今では、ひらたけと称されています。
また「ぶなしめじ」もありますが、こちらもひらたけとも、ほんしめじとも別の種類です。
ひらたけに似ている「つきよたけ」がありますが、食べると嘔吐や下痢などの食中毒症状を起こすので、きのこ採りなどの際には注意が必要です。