今回はういろうの成分とその効果をまとめています。
ういろうは米粉を使った蒸し菓子で、名古屋や伊勢土産として有名な和菓子です。
以前までは「ういろうって?」、「羊羹と何が違うの?」といったイメージが強い和菓子でしたが、近年は七夕やクリスマスなどのイベントに合わせた商品が展開され、身近になりつつあります。
ここでは、ういろうに含まれる成分とその効果をご紹介します。
目次
ういろうの成分と効果 一覧
ういろうに含まれている主な栄養成分
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
183kcal | 54.5g | 1.1g | 0.2g | 44.1g | 0.1g | 1mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
17mg | 2mg | 4mg | 18mg | 0.2mg | 0.2mg | 0.04mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.12mg | 0μg | 0μg | Tr | 0μg | 0.02mg | Tr |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
0.2mg | 0.02mg | 0μg | 2μg | 0.11mg | 0.2μg | 0mg |
ういろうの100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より)
まずは、ういろうに含まれる栄養成分を確認してみましょう。上の図は主な栄養成分15種類のレーダーチャート、下は成分の一覧表です。
ういろうは炭水化物が豊富で100g中44gを含み、さらに50g以上が水分です。そのため、その他の栄養成分では目立ったものはありません。炭水化物のほとんどが糖質で、食物繊維はほぼ無いに等しいでしょう。
それでは、ういろうに含まれる成分とその効果をご紹介していきます。
ういろうは漢字で「外郎」と書きます。和菓子の一つで、米粉などから作られる蒸し菓子です。見た目が羊羹と似ていますが、羊羹はあんこを寒天で固めたものです。
ういろうは上新粉に砂糖と水を加えて練ったものを型に流し、せいろで蒸したものです。シンプルな白色の他にグリーンやピンク色など、小豆や抹茶、サツマイモなどを使ったものがあります。近年は、イベントに合わせて七夕やハロウィン、クリスマスをイメージした商品も作られています。
ういろうは日本各地で作られていますが、主に名古屋や小田原、京都などが有名です。上新粉で作るういろうですが、山口県ではわらびの根から摂る粉を使うのが特徴で、とろりとしたクセのない食感が味わえます。
各地方で味わいが異なるので、食べ比べも楽しみのひとつです。
蒸し菓子のため以前は日持ちが悪かったのですが、包装技術が進んで保存がきき、お土産にする機会が増えています。
ういろうにふくまれている成分のほとんどが、炭水化物です。
炭水化物は人の消化酵素で消化できる「糖質」と、消化吸収ができない「食物線維」の総称です。
ういろうはこの糖質の占める割合が大きく、食物繊維はほとんど含まれていません。
糖質はエネルギー源となる大切な成分です。さらに脂質に比べて糖質は消化吸収が良く即効性があるのが特徴です。脳の唯一のエネルギー源でもある糖質は、神経組織や赤血球などのエネルギー源でもあり、大変重要な成分です。
炭水化物は過剰に摂りすぎれば肥満や脂肪肝の原因となりますが、しっかりと勉強や仕事で頭を使ったり、運動で消費していれば問題ありません。
糖質のエネルギー代謝にはビタミンB2が必要です。ビタミンB2は大豆から作られるきなこに含まれてます。ういろうとの相性も良く、さらに、ういろうにはない食物繊維も摂れるので、一緒に食べるのがおすすめです。
名古屋の老舗のういろう屋さんでは、アスリートの方々に向けたういろうが作られています。
ういろうの原材料は米粉なので消化吸収がよく、水分が多めで低脂質なので胃腸への負担が少ない食品です。運動時に向けた食品なので塩が加えられていますが、機能性重視だけでなく、味も妥協していないので、ほんのりきいた塩味でおいしく頂けます。
柔らかいですが弾力があり、見た目と違って優しい甘さで、あんこが苦手な方でも食べやすいかと思います。まだ、ういろうを食べたことがない方はぜひお試しください。
引用および参考:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
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