食中毒と聞くと、夏や梅雨時の暑い時期をイメージしますね。ところが、食中毒の原因となる菌は夏に限らず年中存在します。
また、食中毒は外食など飲食店だけでかかると思われがちですが、実は家庭内でも十分にかかる可能性があります。
今回のテーマは食中毒。食中毒をもたらす原因とその具体的な対策をご紹介していきます。
食中毒の原因としてまず挙げられるのは、お肉(生肉)に付着した菌です。
お肉にはさまざまな食中毒の原因となる菌が付いている可能性があります。
O-157やO-111を含めた大腸菌の他、サルモネラ菌、カンピロバクター、E型肝炎ウイルスなどが考えられます。
まず、お肉は加熱することです。上記の病原菌は加熱によって、死滅することがわかっています。
お肉の表面には菌が付着しているので、十分な加熱が重要になります。
表面から1センチは焼くのが確実です。レバーやハンバーグについての対策は、中までしっかり加熱されているか確認しましょう。
また、生肉をつかんだお箸など、生肉に触れた調理器具類を口に入れないようにしなければなりません。
食中毒というと菌の繁殖しやすい夏を想像しがちですが、ノロウイルスは11月~2月と冬に多い食中毒です。
原因として挙げられるものは二枚貝の牡蠣やあさり、しじみなどに含まれることが多いです。
また、感染した人の便や吐物に接触することで二次感染を起こすことも少なくありません。
魚介類の生食はできるだけ避けて、十分に加熱してから食べるようにしましょう。
ノロウイルスの感染力は非常に強く、少量のウイルスでも感染がおこるので、家族間での二次感染が起きやすいことがわかっています。
感染者の吐物に直接触れることは避け、吐物が付いたものだけでなく、感染者が使った食器なども塩素系の消毒液で消毒などの対策をするようにしましょう。
家族間に感染者がいる場合は、調理者は手洗いの徹底によって、二次感染に配慮しましょう。
食中毒の原因は圧倒的に細菌とウイルスが多いと言われます。
食材に含まれる菌だけが食中毒の原因とは限らず、日常にみられる菌も原因となりえます。
代表的なものに黄色ブドウ球菌があります。ニキビや水虫の中にもいる比較的に身近な菌です。
動物やホコリだけでなく、健康な人の鼻や喉にもいることもあります。
細菌やウイルスは目に見えないのでわかりにくいですが、キレイにしているキッチンでも細菌やウイルスは潜んでいます。
スポンジやシンク、まな板やふきんには菌が繁殖しやすいと言われます。
魚やお肉を調理した後のまな板や包丁には特に気をつけて、念入りに洗剤で洗うようにします。
まな板は時に日光消毒をしたり、消毒液に漬け込んで滅菌したりするようにしましょう。
色々なところに触れる我々の手にもさまざまな菌が付着しています。
調理前の手洗いはもちろん、肉や魚などの食材に触れた後にもきちんと手を洗う習慣が食中毒の対策には欠かせません。