有機栽培とは

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有機栽培organic-farming

有機栽培とは?

有機栽培とは、化学肥料や化学農薬を使用せず、遺伝子組み換えではない品種の作物を栽培することをいいます。

「有機栽培」の「有機」は、象徴的に用いられた言葉であり、科学における「有機物」の意味と密接に関係するわけではありません。有機栽培における「有機」とは、分かりやすく言えば「生命活動を有すること」を意味します。

肥料には、微生物が生存して活躍する堆肥などを用います。また、畑の土壌には、ミミズなどの生物がいます。水田の水には、ホウネンエビやミジンコや水生昆虫などの生物がいることを想定しています。また、在来農法への回帰だけでなく、アイガモ農法などの新しい試みも含んでいます。

有機栽培は、在来型の自然農法を模範とするものであり、化学や遺伝子工学の取り込みを嫌います。化学肥料に頼りすぎると土地が痩せて固くなる傾向があり、作物の栄養価が下がる傾向があるからです。

また、化学農薬は多少なりとも毒性があり、人の健康を害する可能性があります。また、遺伝子組み換え作物は、長期的な安全性が不明との指摘もあって、避けるべきとの意見もあります。

有機栽培は、これらの不安要素に対する対応策として考案されました。ただし、化学肥料や化学農薬を全否定まではせず、必要最小限の範囲で制限的に使用することも、有機栽培に含まれています。

有機栽培には一定の合理性があり、国の農政にも取り入れられています。1987年には有機米が特別栽培米として公認され、1991年には有機栽培のガイドラインが制定されています。

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