食後高血糖とは、食後や空腹時の血糖値が高い状態のことをいいます。
食後高血糖には、通常は血糖値が下がってくる空腹時でも血糖値が高いケースと、食後のみ病的な血糖値の上昇がみられるケースがあります。
食後のみの上昇の場合は隠れ糖尿病の可能性があり、放置すれば自覚症状がないまま、糖尿病が進行することもあるため注意が必要です。
食後高血糖は動脈硬化の要因になり、虚血性心疾患や脳血管疾患など、空腹時と食後の血糖値の差が大きいほど、命に関わる病気を引き起こすリスクも高まります。
食後高血糖になると食後眠気に襲われるようになったり、原因不明の倦怠感や体力の低下、目の不調などが表れる場合があり、これらの症状に気付くことが糖尿病を早期発見できる鍵となります。
一般的な検査では、空腹時の血糖値しか検査をしないケースが多いため、食後高血糖特有の症状がある場合は、食後の血糖値もきちんと検査をしなければなりません。
食後高血糖に気付いた時の対策としては、よく噛んでゆっくりとしたペースで食べることを意識し、急激な血糖値の上昇を防ぐために、炭水化物や揚げ物を先に食べるのは避け、野菜から食べるようにするとよいでしょう。
運動も血糖値を下げるのに効果的なので、食後にウォーキングなどをしてみるのもひとつの方法です。15分ほどでも血糖値を下げ糖尿病のリスクも低下するといわれています。