硫酸塩泉とは、温泉水1kg中に溶存物質量が1000mg以上あり、陰イオンの成分が硫酸イオンとなっている泉質です。
含まれる陽イオンの主成分によって、カルシウム硫酸塩泉とナトリウム硫酸塩泉、マグネシウム硫酸塩泉の3種類に大別されます。
鎮静効果が期待できるカルシウム硫酸塩泉は、傷や痛風を抱える人の悩みを解消に導きます。また高血圧や脳卒中、動脈硬化症、慢性関節性リウマチなどの成人病の他に、外傷や皮膚病にも有効な成分です。
ナトリウム硫酸塩泉は、入浴することにより高血圧症や動脈硬化症への効果が期待できます。そして飲泉することで腸の動きを活性化すると言われています。
マグネシウム硫酸塩泉は他の2種類の硫酸塩泉の効能に加え、高血圧に悩まされる人の血圧を下げる効能を持っています。脳卒中を患った人に効く泉質となっていて麻痺の改善に役立つ泉質です。
無色透明で臭いはないものの、独特の苦味が特徴です。硫酸塩泉は冷え性やうつ状態、便秘の改善効果も期待できる泉質となっています。群馬県の法師温泉や静岡県の天城湯ケ島温泉などの温泉地が硫酸塩泉を持っています。
硫酸塩泉は病や持病を患う人だけでなく、肌にハリや美しさを与えてくる美容面においても優れた効能を持つ泉質です。