水溶性食物繊維とは、水に溶けやすい性質を持つ食物繊維のことです。
水溶性食物繊維は水分を保持する力が強いため、水に溶けるとドロドロのゲル状に変化します。このゲル状になったものが、様々な健康効果を生み出してくれるのです。
水溶性食物繊維には、血糖値の急上昇を防ぐ効果や、コレステロールなどの余分な脂質と結びつき、便と一緒に排出する作用があります。腸内の善玉菌を増やす効果もあることから、便秘を予防し腸内環境を整える働きも認められています。
水溶性食物繊維は水溶性のため、煮込み調理や水分に漬けておくと溶け出します。ですから、調理する場合は生のままか、煮出したスープも一緒に摂るようにします。
水溶性食物繊維には、ペクチン、グルコマンナン、フコイダン、アルギン酸などの種類があります。
そして含まれる食材には、昆布、めかぶ、モズクなどの海藻類、レモンやオレンジなどの柑橘類、その他、りんご、ゴボウ、らっきょうなどにも含まれています。
また、海藻類は水溶性食物繊維が豊富と言われていますが、食品成分表では分析がむずかしいため、食物繊維の総量のみの記載になっています。
水溶性食物繊維の欠乏症はありません。ただ、摂取しすぎるとミネラル類などの吸収を妨げる場合があります。食物繊維の摂取バランスは水溶性食物繊維1:不溶性食物繊維2のバランスが理想です。