時差ボケとは、数時間(4~5時間)以上の時差がある地域を、飛行機などで高速移動することによって起きる問題のことを言います。
一般的に時差ボケと呼ばれてはいますが、症状が重たい場合は治療が必要なこともあり、医学的には時差症候群やジェットラグ症候群と名付けられています。
時差ボケは、人が本来備えている「生活リズム(体内時計)」と、周囲の環境の「外因性リズム」がずれてしまうことによって生じます。
つまり、「飛行機で移動したので周辺は朝だが、肉体は夜だと認識している」といったズレによって、睡眠障害や食事に関する不調、疲労感、集中力の低下、頭痛、吐き気などを催すことがあるのです。
症状には個人差も大きく、時差ボケによる軽度の不調を体感するものの、おおよそ数日中には肉体のリズムを修正し、通常の状態へと戻せると考えられています。ただし、症状によっては医師の診断における睡眠療法などを必要とすることもあります。
少しでも時差ボケを軽減させる方法としては、出発前に十分な休養・睡眠をとることと、滞在先の現地時間に合わせた活動を意識することがあげられます。飛行機での移動中の睡眠時間などを滞在先に合わせておくことで、体内のリズムを現地の時刻に合わせておくのが重要と考えられるからです。
ただ、1~2日程度の短期間滞在の場合は、現地の時刻に無理に合わせるよりも、元々のリズムを保ったまま過ごすという方が、負担が少ないケースも考えられます。