フレンチやバルで人気のムール貝。
フランスやイタリア、スペインなどでよく食べられる貝類で、柔らかい身とクリーミーな味わいが特徴の貝です。
日本の食卓では、冷凍や缶詰で登場する機会が多いと思います。栄養豊富で低カロリーということもあり、ダイエットに最適な食材として近年注目が集まっています。
今回はムール貝の栄養とその効能についてまとめてみました。
ムール貝はビタミンB12を多く含む食材で「脳のビタミン」や「神経のビタミン」とも呼ばれています。
ビタミンB12はアミノ酸や脂質の代謝を促し、神経の働きを正常に保つ効能があります。また、脳細胞などの再生・修復を行う重要な役割をもつ栄養です。
ビタミンB12不足は、肩こりや腰痛などの末梢神経を修復する機能に支障をきたしたり、脳卒中のリスクが増えると言われています。
ビタミンB2を含有するムール貝は、特に女性に嬉しい効能がたくさんあります。
ビタミンB2は皮膚や髪、爪などの生成を促がし、お肌の新陳代謝に働きかけるので、美肌や美髪を保ちたい女性にはうってつけの食材です。
ビタミンB2は水溶性のビタミンのため、ムール貝を調理する際は煮汁も一緒にいただけるようなレシピがおすすめです。
ムール貝には、貧血予防や改善に効果を発揮する鉄分も多く含んでいます。
赤血球を生成するのに必要なヘモグロビンの成分である鉄分が不足すると、貧血を引き起こします。
ムール貝には鉄分のほかにヘモグロビンの合成を助けるビタミンB12も含まれているため、貧血気味の方にとっては最適な食材と言えるでしょう。
ムール貝は、ミネラルのひとつであるマンガンも含んでいます。
マンガンは骨や関節を作り、強く丈夫にする働きを持つ栄養素です。また糖質や脂質の代謝に働く酵素などの構成成分でもあります。
体内では生成できない栄養素のため、食品から摂取する必要がありますが、一日の摂取量は微量なため、不足することはないと言われています。
ムール貝は、輸入品のイメージがとても強い食材ですが、すべてが外国産というわけではありません。
日本ではまだ需要が少ないため産地は限定されますが、牡蠣が育つ環境を好むため、牡蠣が有名な三陸や広島でムール貝が養殖されています。
もともと日本にはいない外来種ですが、繁殖力が強く東京湾や神戸湾などで発見されています。ただ、自生するムール貝は貝の中でも毒性が高く加熱しても無毒化しませので、決して自生するムール貝は食べないようにして下さい。
国内で商品として出荷しているムール貝は検査体制がしっかりとしているので、販売しているものには危険性はありません。