牡蠣に含まれている栄養とその効能を具体的に解説します。ぷりぷりっとした食感とつるっとしたのどごし。牡蠣って本当に美味しいですよね。
生はおろか、網焼きや牡蠣鍋、カキフライなんかもいいですね。最近では、オイスターソースなんかにも使われています。
牡蠣は昔から滋養強壮に適した食材として、多くの人に愛されてきました。また、マイルドな食感と豊富な栄養から「海のミルク」とも呼ばれています。
今回はそんな牡蠣について、含まれている栄養とカラダにもたらす効果についてご紹介していきます。
目次
牡蠣の栄養と効能
牡蠣は、亜鉛を多く含む食品で知られています。
亜鉛を多く含む食品を見ますと、牡蠣の亜鉛含有量が全食品中トップとなっていることが分かります。からすみやレバー、赤身肉よりも豊富に含んでいることが分かりますね。
亜鉛は、ミネラルに分類され、カラダの酵素の成分となり、新陳代謝を促す効能があります。さらに、味覚を正常に保つ効能や、遺伝子情報の伝達をスムーズに行う働きがあります。
また、亜鉛は別名「セックスミネラル」とも呼ばれる栄養で、生殖機能や性欲を正常に保つ効果もあります。このような働きから、亜鉛は精力剤の成分としても利用されています。
年齢による性機能の衰えを感じる方は、含有量No.1の牡蠣を摂取することをおすすめします。
牡蠣は鉄分、銅、ビタミンB12のミネラル類、ビタミン類などの栄養を豊富に含みます。
鉄分はヘモグロビンの構成成分となり、貧血を予防する効能が期待できます。銅はこれら鉄分の吸収を助ける働きをします。
また、ビタミンB12はヘモグロビンが合成されるのを助ける補酵素となるため、こちらも貧血の予防に適した栄養です。
鉄分、銅、ビタミンB12はいずれも貧血を予防する効能があり、それぞれの栄養の相乗効果も期待できます。月経のある女性には特に重要な栄養素です。牡蠣のように、これらの栄養素がバランスよく配合された食材はあまりありませんね。
なお、鉄分はビタミンCと合わせると吸収力が高まります。生で食べる際には、レモンやゆず、すだちなどをかけて食べると良いでしょう。
牡蠣にはグリコーゲンという物質が含まれています。
グリコーゲンとは、多糖類の一種で、体内でエネルギーを貯蔵しておくための物質です。厳密には、栄養と言うよりかは、貯蓄タンクのようなイメージですね。
通常、グリコーゲンは肝臓や骨格筋などに蓄えられており、運動などの際にエネルギー源として活用されます。
そのため、牡蠣などグリコーゲンを含む食品を定期的に摂取することで、エネルギーを貯えるため、疲れにくいカラダを作ったり、運動時のパフォーマンスが向上したり、血糖値を調整するなどの効能があります。
重要なポイントですが、牡蠣のグリコーゲン含有量は冬の方が夏よりも10倍ほど多いと言われています。できるだけ、旬である冬の時期の牡蠣を摂取するようにしましょう。
アスリートや運動で高いパフォーマンスを発揮したい方は、冬の牡蠣はおすすめですよ。
牡蠣にはタウリンも多く含まれています。このタウリン、栄養ドリンクなんかで聞いたことがある栄養素ですね。
タウリンとは、含流アミノ酸の一種で、筋肉や胆汁酸と結合して存在している栄養です。牡蠣をはじめ、魚介類や貝類、タコ、イカなどに多く含まれます。
タウリンには、カラダや細胞を正常に保つ効能(ホメオスタシス)があり、肝臓の機能を正常にする効果や、コレステロールを下げる効果、血圧を下げる効果などがあります。
普段からお酒を飲む人、血圧やコレステロールにお困りの方にはおすすめの栄養素となります。
牡蠣には、カルシウム、マグネシウムも含まれています。
カルシウム、マグネシウムはミネラルの一種で、いずれも骨格の形成に欠かせない栄養素です。カルシウムが骨や歯を形成する働きがあることはご存じかと思います。
カルシウムは一般的に、魚に含まれているイメージが強いですが、牡蠣などの貝類にも含まれています。
カルシウムは細胞の機能調整を、マグネシウムは代謝を促す補酵素になるなど、いずれも生命活動に重要な役割を果たします。