この記事では、抹茶の効能とその栄養についてご紹介しています。
茶道のイメージが強かった抹茶も、ラテやパフェ、アイスなど、身近な存在となり、いまや国内のみならず世界でも人気で、健康食品としても紹介されています。
抹茶は茶葉を4~10ミクロン(小麦粉150ミクロン)と大変細かい粉末にしたものを溶いて飲むため、茶葉の栄養をそのまま摂ることができます。
栄養も期待する効能も多く、和のスーパーフードとして注目されている、そんな抹茶の効能と含まれている栄養をお伝えしていきます。一日の摂取量やデメリット、簡単な栄養成分の表もご紹介しています。
目次
抹茶の効能と栄養 一覧
抹茶は日光を遮って育てた茶葉(碾茶)を蒸して乾燥させた後、石臼などで粉末状にしたお茶です。
詳しくは抹茶の概要を参照してください。
抽出後の茶葉には60%も栄養が残っているそうで、それを捨ててしまうのは大変もったいないですね。
茶葉から抽出するほかの緑茶と違い、抹茶は粉末をお湯で溶いて飲むので、栄養成分を丸ごと摂取できるのがメリットです。
抹茶の栄養には、脂肪の燃焼効率よくする効能が期待されています。
ポリフェノールであるカテキンとタンニン、さらにカフェインといったこれら成分は、脂肪に作用する効能があります。
カテキンやタンニンの効能には、脂肪の燃焼効率のアップと吸収の抑制、脂肪を分解をする酵素の働きを高める作用があります。さらに、カフェインが内臓脂肪の燃焼促進に働きます。
そして、カリウムや他の緑茶にはない食物繊維も摂れるのです。これは茶葉をそのまま粉末にしている抹茶ならではでしょう。
カリウムやカフェインによる利用作用に加え、食物繊維で便秘を解消して体に不要な老廃物を排出でき、肥満やむくみの解消に役立ちます。
抹茶による心身のリラックス効果は、「テアニン」と呼ばれる成分に、香りにも同じような効能があります。
テアニンはうま味成分の一種です。紅茶にはなく緑茶に存在する成分で、とくに抹茶のテアニンは、番茶の12倍もの量になると言われています。
テアニンの効能には、副交感神経を活性化させて、興奮や緊張感を鎮める作用があるほか、睡眠の質もアップするので寝つきが良くなります。
また、香りにもリラックス作用があるので、よりリラクゼーション効果が高いと言えるでしょう。
日光を遮って育てた抹茶や玉露は、青ノリのような特有の香りがします。これは、ジメチルスルフィドという成分が正体で、「覆い香(おおいか)」と呼ばれる香りです。
殺菌や抗菌作用も抹茶の効能にはあります。
カテキンやタンニンは抹茶の苦味や渋味の成分で、殺菌や抗菌作用を持ち、細菌の増殖を抑える効能が期待できます。
また、カテキンには抗生物質が効きにくいと言われる、メチルシリン耐性黄色ブドウ球菌やコレラ菌などの繁殖を抑え、インフルエンザウイルスも抑える効能が報告されています。
その他、虫歯や口臭(口の中)予防などの効能を持つフッ素も含みます。
抹茶の栄養はアンチエイジング効果にも長けています。
美容や健康維持に有効な栄養成分が豊富で、ポリフェノールのカテキンやタンニン、ビタミンC、β‐カロテンやクロロフィルなどが含まれています。
各栄養成分には、さまざまな効能や効果がありますが、なんといってもこれらに共通するのが抗酸化作用です。
抗酸化作用には生活習慣病やがんの予防、シミやシワ、たるみといった肌の老化を予防する効能もあるので、これらを含む抹茶には美容や健康維持に期待が持てます。
とくに、抹茶のポリフェノール量は、緑茶の2倍とも言われています。
抹茶の一日の摂取量や、飲む時間帯なども気になるかと思います。
抹茶の効能や効果を有効的にする理想の摂取量は一日6g。1杯に約2g利用するので、一日3杯が目安です。
とくに飲む時間帯は食前が効果的で、油や糖質の吸収を抑えられるので、ダイエットのサポートに有効です。
また、デメリットも心配になりますね。抹茶にはカフェインが含まれています。1杯分でおよそ0.06g程、6g中約0.2g程ですが、人によっては眠れなくなる場合もあります。
抹茶のようにカフェインを含む飲み物は、就寝時の6時間前の摂取が理想です。
タンニンの摂りすぎは胃痛を起こすことがあるので、飲み過ぎには気を付けましょう。
抹茶は茶葉を食べているようなものなので、茶葉を抽出して飲むお茶よりも、抹茶の栄養価は高くなります。
以下は、100g中の緑茶類の栄養成分を抜粋したもので、抹茶のみ1杯分の使用量2gを目安に算出しています。各栄養の違いを見てみましょう。(抹茶は粉末製品、その他は抽出液)
食物繊維(g) | β‐カロテン(μg) | ビタミンC(mg) | カリウム(mg) | カフェイン(g) | タンニン(g) | |
抹茶(粉末2g) | 0.77 | 58 | 1.2 | 54 | 0.06 | 0.20 |
玉露 | 0 | 0 | 19 | 340 | 0.16 | 0.23 |
煎茶 | 0 | 0 | 6 | 27 | 0.02 | 0.07 |
番茶 | 0 | 0 | 3 | 32 | 0.01 | 0.03 |
ほうじ茶 | 0 | 0 | 0 | 24 | 0.02 | 0.04 |
抹茶は2gと少量でも、他のお茶と比べて栄養価が高いのが分かります。意外にも玉露のビタミンCとカリウムは、お茶類の中では豊富です。
抽出するお茶の栄養には、食物繊維やβ‐カロテンはないですが、水溶性の栄養はしっかりと出てますね。
抹茶は世界でもスーパーフードとして注目される食品で良い効能もたくさんです。シェーカーで簡単に作れるほどお手軽なので、続けやすいでしょう。
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