ほうじ茶がもたらす効能と効果、含まれている栄養についてご紹介します。
普段何気なく飲んでいるお茶にも、いくつかの栄養が含まれています。煎茶や番茶などをさらに強火で炒ったほうじ茶も、そのひとつ。
独特の香ばしさを持ったほうじ茶には、ストレスによる心身の疲労を回復する効能や、ダイエット効果などで注目を集めています。
今回はほうじ茶に秘められた栄養とその効果をご紹介しましょう。
目次
ほうじ茶の効能と効果
ほうじ茶には、アミノ酸の一種であるテアニンという栄養が含まれています。
テアニンは、お茶に含まれているうまみや甘み成分で、人間がリラックス状態にいるときに脳から分泌される「α波」を増やす効果があるとされています。
α波が増えると人は副交感神経が優位となるため、ストレス解消や血行の改善などの効能も期待できます。ホッとリラックスしたいときや香りを楽しみたいときなどにほうじ茶はピッタリですね。
ただし、ほうじ茶には100mgあたり20mgのカフェインが含まれているため、就寝前は不向きです。ちなみに、緑茶のカフェイン量は20mg、コーヒーは45~90mgとなっています。
テアニンにはそのほかにも集中力を持続させたり、更年期障害の改善、PMS(月経前症候群)の緩和などさまざまな効能が期待できます。
ほうじ茶に含まれるカテキンには脂質、糖質の吸収を抑えるとともに、体脂肪を燃焼する効果があるため、ダイエットには打ってつけの飲み物です。
ほうじ茶に含まれているカテキンは抗菌・殺菌作用があるため、口臭や虫歯の原因となる菌を殺してくれるため、口臭や虫歯予防となります。
また、カテキンの持つ抗菌・殺菌作用により、食中毒やO-157の予防、ピロリ菌の増殖を抑える効能などが期待できます。
ほうじ茶に含まれるビタミンCは熱に強く、含有量はレモンの約5倍といわれています。
美しい肌を保つために必要なコラーゲンは、酵素によってつくられますが、この酵素をつくるサポートする効能を持つのがビタミンC。
ビタミンCを摂取することで、質の高いコラーゲンを作ることができます。コラーゲンが増えると、美しくハリやうるおいのあるお肌を保つことができます。
また、ビタミンCにはストレスに対抗する副腎皮質ホルモンの合成を促す効果があるため、ストレス対策にも有効です。
ただし、ビタミンCは400mgで飽和状態になる栄養ですので、ほうじ茶などでこまめに摂取することをおすすめします。
ほうじ茶にはビタミンCだけでなくビタミンEの栄養も豊富に含まれています。
ビタミンEは細胞を活性化させる効果があります。ビタミンEが足りていないと細胞が弱り、老化やガンを誘発しやすくなります。
そのほかにも、ビタミンEには、血行を良くする効能、動脈硬化、心筋梗塞を予防する働き、ホルモンバランスを整える作用などがあります。
ちなみに、ビタミンEはビタミンCと一緒に摂取するとより効率的に吸収されるので、その両方を含んでいるほうじ茶は、ビタミンをうまく摂取できる飲み物ということですね。
ほうじ茶に含まれるクロロフィルは、強い消臭効果を持っています。
クロロフィルは血液の流れをよくする働きがあり、サラサラで健康な血液状態にすることから、腸を介した体調不良からなる体臭や口臭を改善します。
ほかにも、クロロフィルは悪玉コレステロールを排出し血中脂質濃度を正常にする働きがあります。
コレステロール値が減少することで動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病の予防にもつながります。
ほうじ茶と麦茶と、どちらも日本ではよく飲まれる人気のお茶です。麦茶は暑い夏に、ほうじ茶は寒い冬に飲むという方は多くいらっしゃいますよね。
このふたつのお茶は同じような色をしていますが、栄養や効能に違いはるのでしょうか?
正解はそれぞれ特有の効果・効能があり、季節によって飲み分けることをおすすめします。
麦茶はミネラルが豊富で、抗酸化作用があり、体内の浄化や水分量をコントロールする働きがあります。さらに、カラダを冷やす効能があるので、夏バテ対策や熱中症予防など暑い夏にピッタリ!
一方のほうじ茶は、カテキンが豊富に含まれているため、抗酸化作用や殺菌力があります。さらにほうじ茶はビタミンCも豊富で、ストレス対策や風邪を予防する効果なども期待できます。
ほうじ茶は殺菌成分でウィルスを撃退し、免疫力を高めてくれることから、とくに風邪をひきやすい寒い冬にピッタリということです。
つまり、夏には麦茶、冬にはほうじ茶を飲んだ方が良いということになります。
季節に合わせて飲むお茶にも、ちゃんと理にかなった意味があったんですね。季節に合わせてぜひ、ほうじ茶と麦茶の飲み分けをしてみて下さい。
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