しらす干しに含まれている栄養と効能についてご紹介します。
イワシの稚魚を釜茹でし、少し干したものを「しらす干し」と言います。
よく、「ちりめんじゃこ」と混同されますが、「ちりめんじゃこ」は「しらす干し」をさらに乾燥させたものです。高地など場所によっては、「しらす干し」のことも「ちりめんじゃこ」と呼んだりします。少々、ややこしいですね。
今回はそんな「しらす干し」について、各栄養と効能をご紹介していきます。
しらす干しには、骨の健康に重要なビタミンDが豊富に含まれています。
ビタミンDには小腸でのカルシウムの吸収を助けたり、カルシウムの合成を助ける効能があります。
さらに骨や歯へのカルシウム沈着を助け、骨や歯の成長や健康を保ちます。
このようにビタミンDとカルシウムには強い関係があり、しらす干し自体に豊富にカルシウムが含まれていることから、しらす干しはとても効率的にカルシウムを摂取できる食品として知られています。
発育時のお子さんがいる方や、中高年の方の骨粗鬆症対策にも優れていますね。
しらす干しにはビタミンB12も豊富に含まれています。
ビタミンB12はそれ自体が赤血球を生成するとともに、赤血球の生成に必ず必要な葉酸を合成する効能があります。
そのため、ビタミンB12を多く摂取することは赤血球を増やして貧血を予防・解消することに非常に効果的です。
さらにビタミンB12は神経を正常に機能させる効能もあり、末梢神経の機能が低下することによる肩こりや頭痛、しびれなどの解消にも効果があります。
骨には吸収したカルシウムを貯蔵しておく役割があり、貯蔵したカルシウムは骨や歯の形成に使われます。
さらに脳や筋肉の働きにもカルシウムが欠かせません。そのため体内のカルシウムは不足しやすく、カルシウムが不足すると血中にカルシウムが溶け出し、貯蔵量が少なくなると骨はもろくなってしまいます。
よって骨の健康を保つためにはカルシウムの摂取が不可欠であり、カルシウム豊富なしらす干しは骨のためにうってつけの食品と言えます。
リンは体内でカルシウムの次に多く含まれている「骨のミネラル」とも言われる栄養です。
そのため、カルシウムと共に体を作るために重要な働きをしています。
リンは骨や歯を形成する栄養で、さらにDNAの主成分である核酸を合成する成分にもなっています。
そしてリンにはビタミンB群の吸収を助けるという重要な効能があります。ビタミンB群は体内でビタミンB1やB2、ナイアシンと結合してそれらが持つ疲労回復や免疫強化の効能を高めます。
しらす干し自体のカロリーは低いですが、合わせて食べる食品によってはカロリーや糖質を多く摂ることになってしまいます。
例えば、ご飯のうえにしらす干しをかけて食べるといった食べ方も多いと思われますが、ご飯のような主食と合わせると糖質が高くなりがちです。
しらす干しにはカルシウムやタンパク質も私たちに必要な栄養も豊富に含まれています。豆腐やサラダなどは相性が良いですね。
しらす干しはふりかけるだけですので、料理のアレンジがしやすい食材です。いろいろな食材にしらす干しを合わせて、高タンパク低カロリーな食事を日常的に摂取しましょう。