あおさの栄養と効能をお伝えしていきます。
あおさはアオサ科の海藻の一種で、別名「アオサノリ」とも呼ばれ、沖縄県では「アーサー」の名で親しまれている食材です。
海苔や青のりとは違う、独特な食感がするあおさは、のりのつくだ煮にの原料に使われています。また、一般家庭ではお味噌汁や天ぷらにして食べられています。
今回は、そんなあおさの栄養と効能に加えて、あおさと見た目が似ている「青のり」との栄養比較についても、グラフを交えてご紹介していきます。
目次
あおさの栄養と効能
あおさに含まれている主な栄養成分
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
201kcal | 16.9g | 22.1g | 0.6g | 41.7g | 29.1g | 3900mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
3200mg | 490mg | 3200mg | 160mg | 5.3mg | 1.2mg | 0.8mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
17.00mg | 220μg | 0μg | 1.1mg | 5μg | 0.07mg | 0.48mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
10.0mg | 0.09mg | 1.3μg | 180μg | 0.44mg | 31.0μg | 25mg |
あおさ(素干し)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)
上の図は、あおさの栄養をレーダーチャートで表したもの、下はあおさの成分一覧表です。
レーダーチャートを見てみると、ミネラル類と食物線維が豊富に含まれているのが分かるかと思います。その他、タンパク質やビタミンB2、葉酸なども多く、反対に脂質はほとんど含んでいないので、とてもヘルシーな食材です。
あおさが栄養豊富なことは分かりましたが、ここで一つ注意点があります。それは、あおさ一食分の目安量は3gほど、ということです。
以下では、あおさの栄養や成分、その効能についてや、青のりとの比較もご紹介していきます。
あおさはミネラル類が豊富な海藻で、ナッツ類や乳製品に多いマグネシウム、カルシウムが多く、その他、ナトリウム、カリウムなども引けを取らない量が含まれています。
マグネシウムやカルシウムは丈夫な骨作りに必要な栄養、カリウムには利尿作用があります。これらには高血圧や動脈硬化、骨粗鬆症予防、むくみの解消効果が期待できます。
カルシウムやカリウムなどは、水に溶け出しやすい性質を持っているので、あおさはお味噌汁やスープにして摂るのがおすすめの食べ方です。
このミネラルたちは主要ミネラルと呼ばれる成分で、一日の必要量が100mgとされています。体内では合成できないので、毎日少しずつあおさ摂るように心掛けましょう。
あおさは食物繊維が大変豊富な食材で、全体の3割弱を占めています。
あおさ等の海藻に含まれる食物繊維は、水溶性食物繊維が多く腸内で水分を含んで、便を柔らかくする効果があります。
普段から便が硬く、便意をもよおしてもなかなか出てくれないとお悩みの方におすすめの食材です。また、便とともに体内の有害物質を排出してくれるので、便秘による肌荒れの予防や改善などにもつながります。
整腸作用は食物繊維と乳酸菌を併せて摂るとより効果を発揮するので、あおさを食べる時はデザートにヨーグルトがいいでしょう。
その他にも、女性に必要な栄養として貧血予防に効果のある、葉酸やビタミンB12、健康や美容の維持に欠かせない抗酸化作用を持つβ‐カロテンなどもあおさには含まれています。
あおさは、一度に大量に摂りすぎると消化不良を起こす可能性があるので、一気にたくさん食べずに、毎日の食事に少しずつ取り入れるのが最適です。
あおさと青のりの栄養比較
「あおさ」と「青のり」は一見似ていますが、よく見ると形状が異なります。栄養価にも違いがあるので、まずは上図を参考に違いを見ていきましょう。
「青のり」の方がビタミンAやC、B郡、脂質が多く、一方「あおさ」にはマグネシウムやカリウム、ナトリウムなどのミネラル類が多く含まれています。
ただ、どちらも100g中の栄養価は高いですが、一食の量は2~3g程度なので差はそれほどないと言えます。一食分ではたいした摂取量にはならないので、毎日の食事に少しずつ取り入れのが良いでしょう。
「青のり」はアオサ科アオノリ属の糸状の海藻で粉末に加工します。あおさよりも香りが良く、お好み焼きや焼きそば、たこ焼きに振り掛けて食べられています。
一方「あおさ」はアオサ科アオサ属(近年はヒトエグザ属が多く流通)の海藻、葉のような形状をしていて、乾燥させてフレーク状にします。生のものや水で戻したものをお味噌汁や卵焼きに入れたり、酢の物やつくだ煮にして食べられています。
あおさをサラダに加えると野菜と海藻の栄養が一度に摂れます。生臭さやクセはないので、是非ためしてみてください。
引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
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