さつまいもの栄養と効果をご紹介します。ホクホクした食感と甘味が特徴的なさつまいも。焼き芋はもちろん、サラダやデザートなど幅広い料理に利用されていますね。
さつまいもと言えば、食物繊維というイメージがあるかと思います。もちろん、さつまいもには豊富な食物繊維が含まれており、その栄養の検証もこの記事では行っていきます。
また、さつまいもには食物繊維以外にも、栄養が豊富に含まれています。
今回は良く知られている食物繊維に加えて、あまり知られていないさつまいもの栄養と効果、その魅力についてご紹介します。
目次
さつまいもの栄養と効果 一覧
さつまいもには第6の栄養素と呼ばれる食物繊維が豊富に含まれています。これはみなさんイメージされている通りですね。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
ちなみにどれくらい食物繊維が含まれているかというと、100gあたり3.0g(生、皮つき)です。他のいも類と比較しても豊富な含有量を誇ります。やまといもとほぼ同等、じゃがいもやヤーコンと比較すると約3倍の含有量になっています。
ちなみにこのグラフでは便宜上、生での栄養の比較を行っています。蒸した場合は含有量は変わります(通常は増えます)が、それでもじゃがいもの約2倍の含有量を誇ります。やはりさつまいもは、みなさんがイメージされている通り、食物繊維を多く含む食材なんですね。
ちなみに、さつまいもには不溶性食物繊維のセルロースという栄養が多く含まれています。セルロースは腸を刺激し、便通を促進、便秘を解消する効果が期待できます。また、腸をきれいにするため、大腸がんの予防も期待されています。
さつまいもで特に注目の栄養成分が、ヤラピン(切り口から出る白い液体)です。
このヤラピン、唯一さつまいもにしか含まれていなそうです。とても貴重な栄養ですね。
ヤラピンは腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進し、便をやわらかくする効果(緩下作用)があります。
さつまいもが便秘に効果的なのは、食物繊維とヤラピンの相乗効果が大きいと言われています。
さつまいもには、ガンクリオシドという成分が含まれています。
ガングリオシドは、人間の脳やカラダに存在する糖脂質の一種です。ガングリオシドは、がん細胞の増殖を抑える働きがあり、がん予防の効果が期待されています。
また、ガングリオシドは認知症の予防、抗菌作用、アンチエイジングの効能なども期待されています。
さつまいもの栄養でもう一つ注目すべきは、ビタミンCです。
さつまいものビタミンCはイモ類でトップの含有量です。
ビタミンCは抗酸化作用を持つ栄養で、皮膚や血管の老化を防ぐ効果があります。また、ビタミンEも含まれダブルの効果で肌に潤いを与え、美肌効果も期待されます。
さらに、ストレスを軽減させる作用、美肌効果、免疫力を向上させる効能などもあります。
さつまいもにはカリウムという栄養も豊富に含まれています。
カリウムは余分なナトリウム(塩分)を排出するので、高血圧の予防、むくみ防止に効果があります。
また、カリウムは筋肉の収縮を正常に行う栄養としても知られています。
さつまいもの栄養はビタミンB群、ミネラルも含まれます。
特にさつまいもに含まれるビタミンB群の栄養が豊富で、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸、パントテン酸とかなり豊富に含まれています。
ビタミンB群の栄養には様々な効果・効能がありますが、エネルギーの代謝が良くなり、太りにくくダイエット効果が期待されます。
また、脳や神経機能を維持する効能、髪や爪、粘膜を健康に保つ効果、ホルモンの分泌を高める働きなどがあります。
また、さつまいもはカルシウムも多く含んでおり、骨や歯を丈夫にする働きがあります。
さつまいもは実にも豊富な栄養が含まれていますが、栄養の多くは皮、または実と皮の間に多く含まれています。
特に、ビタミンCやカルシウムといった栄養は皮に、ヤラピンは皮と実の間に多く含まれます。
ビタミンCは本来、熱に弱い栄養ですが、さつまいもの皮のデンプンにガードされ熱に強くなるという特徴があります。
こうした理由から、さつまいもは皮をむいて食べるのはもったいないですね。なるべく皮まで食べれる調理法で、無駄なく栄養を取り込むことが大切です。
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