こんにゃくに含まれる栄養とその効果をご紹介します。こんにゃくは体内の有害物質をキレイにする食べ物であることから、昔から「胃のほうき」と呼ばれ親しまれてきました。
料理での使い勝手がよく、昔からある日本食には欠かせない食材ですよね。
97%が水分でできており、栄養が少ないイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、そんなことはありません!
実はこんにゃく1枚(250g)で、特定保健用食品(トクホ)の規格基準をクリアするくらい食物繊維が豊富な食品なのです。
目次
こんにゃくの栄養と効果
こんにゃくには、他の多くの食品と違ってエネルギー源となる成分やビタミン、ミネラルなどの栄養がほとんど含まれていません。しかし食物繊維である「グルコマンナン」が含まれています。
人間のカラダには、これを消化できる酵素がないため、高粘度のまま胃や小腸を通過し、有害物質を排出してくれる効果があります。この働きで便秘を予防します。
さらに血糖値やコレステロール値を下げる効果もある栄養です。現代人に多い、脂肪分や糖分の多い偏りのある食生活をしていると、血液中のコレステロールが上昇し、動脈硬化などの生活習慣病を引き起こしてしまいます。
そこで、グルコマンナンをバランスよく摂取することにより、コレステロールの上昇を抑えて、動脈硬化などを予防することができるのです。
こんにゃくはどうして固まるかご存知ですか?
それは、こんにゃく芋に含まれるグルコマンナンには、アルカリ性になると水分を吸収して固まる性質があるからです。
こんにゃくの凝固剤には水酸化カルシウムが使用されているため、日本人の食生活で不足しがちと言われているカルシウムが含まれています。
しかもこのカルシウムは酸に溶けやすい水溶性で、腸内で吸収しやすいのが特徴。こんにゃくは、効果的にカルシウムを補うことができる食品なのです。
カルシウムは骨や歯を形成する栄養で、筋肉の収縮、細胞の機能調整、神経の興奮を抑える効能や効果などがあります。
また、滋賀県の名産である赤こんにゃくの栄養には、貧血予防に有効な鉄分が豊富です。
こんにゃくの原料であるこんにゃく芋の栄養には、皮膚や髪の毛のうるおいを守る働きのある「セラミド」が含まれています。
その量は、セラミドが多く含まれている他の食品(米、小麦、大豆、ほうれん草、ヨーグルトなど)と比べて7~15倍!肌のうるおいを保ち、美肌効果が期待できます。
セラミドは肌のうるおいを保つ効能や効果があるため、乾燥の予防、アトピー性皮膚炎の対策にも役立ちます。
一般的に市販されているこんにゃくは、こんにゃく芋を精粉し、グルコマンナンだけを取り出したこんにゃく粉から作られています。
しかしこの精粉の段階でセラミドは多く失われてしまいます。よりセラミドの効果を得るなら、精粉せずにつくられる生芋こんにゃくがおすすめです。
こんにゃくは低カロリーな食品です。栄養も少ないですが、100g中5カロリーと全商品の中でも低いカロリーとなります。
こんにゃくのダイエット効果はカロリーの低さもありますが、食物繊維が便通を促し、カラダから不要な老廃物を排出する働きも手伝っています。
また、こんにゃくは弾力があり、よく噛まないといけないので、満腹感も得られやすいのです。そして、水分を含んだ食物繊維がお腹の中で膨らみ、より一層満腹感が強くなります。
夕食の一品にこんにゃくを加えるだけでも、ダイエット効果を得られるでしょう
こんにゃくを食べる時の注意点としては、よく噛むことです。食物繊維が豊富で弾力もあるため、大きいまま飲み込むと胃腸に負担をかけます。腹痛の原因にもなるので小さくなるまでしっかりと噛みましょう。
こんにゃくと寒天、大きな違いがないと思って食べていませんか?
こんにゃくの原料はこんにゃく芋なのに比べて、寒天の原料は「テングサ」などの海藻類です。
寒天はこんにゃくと同様に水溶性食物繊維の栄養を多く含んでいますが、異なる点は水や加熱時に溶けたり、冷やすと固まったりする点です。
粘度も異なるので、食物繊維をとにかくたくさん摂取するときは粘度の少ない寒天がおすすめですが、体内に留まる滞留時間が長く満腹感を得られるのはこんにゃくです。
どちらも食物繊維が豊富なうえ、なおかつ低カロリーなのでダイエット中の方にはもってこいの食材です。
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