あんずに含まれている栄養と効能をご紹介します。アプリコットとも呼ばれる「あんず」。
あんずは、中国からの果物で、平安時代には日本に伝わったとされています。
酸味が強いため加工品になることが多く、ドライフルーツ、ケーキやタルトのコンポート、ジャム、ソースやムース、お酒など多くに用されています。
また、あんずの種は杏仁豆腐に利用され、今ではあまり見かけませんが杏仁霜の原料に利用されていました。
今回はそんなあんずの栄養、効能をお伝えしていきます。
目次
あんずの栄養と効能
あんずは、β-カロテンを豊富に含む果物として知られています。
あんずに含まれているβ-カロテンは、体内で美肌や成長促進効果を持つビタミンAへと変化する栄養で、肌の潤いや皮膚の健康を維持する効能があります。
また、目の機能を健康に保つ効能もあり、夜盲症の予防に効果があります。
あんずの特徴である酸味の主成分は、クエン酸やリンゴ酸といった有機酸です。
有機酸には殺菌作用があり、腸内にいる大腸菌・サルモネラ菌などの病原菌を殺菌して、腸内をクリーンな状態に保つ効能があります。
また、有機酸は脂肪酸からエネルギーを作り出し、疲労回復の効果もあります。
どちらの効能も私たちの日々の健康に関わるため、有機酸は重要な栄養ですね
あんずは食物繊維もたくさん含んでいます。
食物繊維は「腸内環境の改善」を促す栄養です。腸内の蠕動運動を活発にすることで、便秘の予防・改善に効果があります。
近年、食物繊維は重要視されている栄養素のひとつなので、ぜひ積極的に取り入れましょう。
カリウムが豊富に含まれているのもあんずの特徴です。
カリウムはナトリウムとの相互作用があり、細胞の水分調節を行う栄養です。
ナトリウムの再吸収をおさえ、尿として排泄を促す効能もカリウムにはあります
余分なナトリウムを排出するため、高血圧やむくみを予防してくれます。
鉄分を含有しているのもあんずの特徴と言えるでしょう。
全身に酸素を運ぶ効能がある鉄分は、血液の主成分となる栄養で貧血の予防に効果があります。
また、増えすぎた体内の活性酸素を分解する働きもあります。
日本産のあんずは酸味が強く、加工されるのが一般的ですが、ヨーロッパで品種改良されたあんずは、比較的甘みがあり多くは生で食べられます。
生食用のあんずは日本では限られたシーズンしか手に入らないので、もし見つけたら、ぜひ試してみてください。
また、あんずの種は漢方にも利用され、咳止めや痰を抑える効果があります。
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