高野豆腐は鎌倉時代、高野山の僧侶たちによってつくられた精進料理である凍り豆腐が起源だといわれています。
高野豆腐は淡白な味わいですが、独特な歯ごたえがあり、煮物には欠かせない食材として愛されています。染み込んだ味わいが何ともいえず美味ですね。
また、高野豆腐はとっても健康に良い効能があることが分かっています。
現在、ダイエットをされている方や、健康が気になる年齢になってきた方におすすめしたい食品です。それでは、高野豆腐の栄養と効能を見ていきましょう。
目次
高野豆腐の栄養と効能 一覧
「日本食品標準成分表2015 アミノ酸成分表編」より (可食部100gあたり)
栄養豊富な高野豆腐ですが、その中でも特筆すべきは豊富なアミノ酸が含まれてる点です。その含有量は非常に多く、一般的な肉、魚、鶏卵よりも多くのアミノ酸を含んでいます。
上のグラフは高野豆腐と主な食品のアミノ酸の含有量を比較したものです。上図データは「乾燥」での比較ですので、100gあたりの含有量は多めに算出されますが、それでも高野豆腐は豊富なアミノ酸を含んでいることが分かります。
アミノ酸はタンパク質に分類される栄養成分で、筋肉増強やダイエットといった効能があるほか、疲労回復や免疫力アップの効果も期待できます。
また、神経やその機能を助ける効能もあり、健康のためには欠かせない栄養成分といえます。高野豆腐は保存食であるため、備蓄性に優れていますね。手軽にアミノ酸を摂取したい方にはおすすめの食材です。
高野豆腐に含まれるレシチンは、リン脂質と呼ばれる脂質の一種です。
レシチンには記憶や認識の機能、筋肉の動きのコントロールなどをサポートする働きがある栄養で、記憶力や学習能力の向上、アルツハイマーや認知症予防の効能があります。
また、動脈硬化を予防する効果、肝機能を高める働き、肌荒れやニキビ予防、コレステロール値を抑制する効能もあるため、体重が気になる方や生活習慣病を予防したい方にもおすすめです。
なお、レシチンは高野豆腐などの大豆製品に多く含まれています。豆腐や納豆、おからなどでもレシチンが摂取できますので、ぜひ覚えておいて下さい。
高野豆腐の原料といえば大豆。そして、大豆の栄養成分といえば、やはりイソフラボンが有名ですよね。大豆イソフラボンとも呼ばれたりします。
イソフラボンには女性ホルモンにあるエストロゲンに似た効能があるとされています。
そのため、イソフラボンを摂取することで骨粗鬆症や更年期障害の予防に役立ちます。また、イソフラボンには強い抗酸化作用があるため、老化の防止や免疫力を強化する効果も期待できます。
近年、イソフラボンの効果を得られる人は50~60%という研究結果も出てきています。ご注意ください。詳しくは下記をご参照ください。
イソフラボンと同じく、高野豆腐には豆腐ならではの成分として大豆サポニンが含まれています。
大豆サポニンとは、大豆に含まれている苦味や渋み成分のことで、コレステロール値の上昇を抑制したり、中性脂肪や血圧を低下させる効能があります。
ほかにもガンやエイズウィルスに対する有効性が最近の研究で分かってきており、抗発がん作用への期待も高まっています。
ちなみに、大豆サポニンとは高野豆腐などの大豆製品に含まれているサポニンのことです。サポニンは植物により含まれる種類や栄養成分が異なります。ほかに高麗人参サポニン、黒豆サポニンなどもあります。
高野豆腐にはビタミンEの栄養も豊富に含まれています。
高野豆腐に含まれているビタミンEは、強い抗酸化作用を持っており、摂取することで体内の活性酸素を除去し、カラダの酸化防止に役立ちます。そのため、老化防止や免疫力の向上などの効能が期待できます。
ビタミンEにはほかにも、血行を良くする効能、血液をサラサラにする効果、ホルモンバランスを整える働きなどがあります。
ちなみに、ビタミンEを多く含む食品は、高野豆腐以外にも、アーモンド、落花生、オリーブオイル、ひまわり油などがあります。
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