千葉県の特産物として知られる落花生。おやつやおつまみとしても親しまれています。香ばしい香りとサクサクとした食感はなんともいえず美味ですね。
殻が付いた状態を「落花生」、殻や薄皮をむいたものを「ピーナッツ」と呼びます。炒った状態のものやピーナッツクリームとしても親しまれていますね。
落花生という名前は「花が落ちたところにさやが生まれる」という特徴から付けられています。
今回はそんな落花生の、小さな実に詰まっている、驚くべき栄養と効能について学びましょう。
目次
落花生の栄養と効能
落花生に含まれている栄養で注目すべきは、ビタミンEです。
ビタミンEは、抗酸化作用が強いのでアンチエイジングや若返りの効能がある栄養として知られています。
さらに血行を良くしたり、血中のLDLコレステロールを抑制したりする効能もあるため、動脈硬化の改善や生活習慣病を予防してくれます。
また、ホルモンバランスを整えるので、生殖機能の維持や更年期障害の予防などにも期待ができます。焙煎した落花生は手軽に食べられますので、ビタミンEを摂取するには適した食材ですね。
落花生の薄皮には、アントシアニンとレスベラトロールなどのポリフェノールを含みます。
ポリフェノールは、強い抗酸化作用を持つ栄養成分で、動脈硬化などの生活習慣病や、老化を予防するアンチエイジング効果があります。
ポリフェノールは果物や豆類の薄皮部分に多く含まれています。
落花生に含まれるアントシアニンは目の健康を維持し、レスベラトロールは、ヒアルロン酸を分解するヒアルロニダーゼの活性を抑え、肌の潤いを維持する効果があります。
落花生には、ナイアシンという栄養も含まれています。
ナイアシンは、皮膚や粘膜の新生を促す栄養で、湿疹や皮膚炎を起こしやすい人は積極的に摂取すると効果的です。
さらにアルコールの代謝を促して二日酔いの予防にも効能があるので、お酒のおつまみにもおすすめです。
また、ナイアシンは補酵素として3大栄養素の代謝を促す効果もあります。ナイアシンが不足すると認知症などの症状が表れるペラグラを招く恐れがあり、こまめな摂取が必要になります。
落花生に含まれるモリブデンは、体内の鉄分の利用をサポートするので、貧血予防に効能がある栄養です。
モリブデンは貧血が気になる方や、女性には特に積極的に摂取してもらいたい栄養です。
なお、中国北部の山脈に住む人々の間で食道がんを発生する人の割合が多いことが分かっています。原因としてその地域の土壌にモリブデンが欠乏しているとの報告も入っています。
明確な因果関係は不明ですが、モリブデンと食道がんの発生には関係があること分かっています。
落花生には、ビオチンも含まれています。
落花生に含まれているビオチンは、3大栄養素の中でも特に糖質(炭水化物)の代謝に大きく関わる栄養です。
体内で糖質の代謝によって作られる乳酸を再度糖質に変換する働きがあるので、疲労回復や筋肉痛の緩和にも効能があります。
また、ビオチンは皮膚の炎症やかゆみの原因となるヒスタミンの産生を抑える働きがあります。そのため、肌荒れや湿疹の予防に役立ちます。
落花生には、オレイン酸やリノレン酸といった不飽和脂肪酸の一種が豊富に含まれています。
不飽和脂肪酸は落花生などの種実類のほか、オリーブ油やマヨネーズなどの油脂類に多く含まれています。
オレイン酸は、血中のLDLコレステロールを減少させて、血液をサラサラに保つ効能があります。また、胃もたれや胸やけがしにくい脂質であり、胃酸過多症や胃潰瘍の予防にもなります。
リノール酸には、LDLコレステロールを抑制する働きのほか、皮膚のバリア機能を強化する効能があります。
ただし、リノール酸を摂りすぎると善玉コレステロールと言われるHDLコレステロールも減らしてしまうので、過度な摂取は気をつけましょう。
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