麦茶に含まれている栄養と効能をご紹介します。麦茶は大麦を焙煎した抽出液です。厳密に言えば、お茶ではなく抽出液なんですね。
夏の暑い時期によく飲まれまれる麦茶。子供のころによく飲んだなぁという人も多いのではないでしょうか?
麦茶といえば「ミネラル麦茶」。CMなどの影響で「麦茶=ミネラル」と連想される方も多いのではないでしょうか?
しかし、麦茶本来の効能はミネラルだけではありません。今回はそんな麦茶について、その効能と健康効果を詳しく解説していきます。
目次
麦茶の効能と効果 一覧
麦茶には血栓を防ぎ、血液をサラサラにする効能があります。この効能の正体はアルキルピラジンという成分です。
アルキルピラジンとは、植物などに含まれる香り成分です。麦茶のあの香ばしい香りはこのアルキルピラジンが原因だったんですね。
アルキルピラジンには、血液流動性向上効果というものがあります。簡単に言えば、血液をサラサラにしてくれるという働きですね。また、血栓を防ぐことから、心筋梗塞や脳梗塞など血管系の病気の予防にも効果的です。
アルキルピラジンは、麦茶の焙煎時に生成される成分ですが、コーヒー豆の焙煎時にも同様に生成される成分となります。
麦茶にはGABA(γ-アミノ酪酸)という成分も多く含まれています。
GABAという成分、一時期チョコレートでも有名になりましたね。あれと同じ成分が麦茶にも含まれているのです。ちょっと意外だと思います。
GABA(ギャバ)はアミノ酸の一種で、中枢神経で働く高まった神経伝達物質を抑制する効能があります。
GABAには高まった神経を鎮める効果があることから、ストレス解消や、不眠解消、血圧を下げる効果、PMS(生理前のイライラ)にも役立ちます。
以上の理由から、高血圧の方や不眠でお悩みの方などにはおすすめですね。特に、麦茶はカフェインが含まれていないため、全ての人におすすめの飲み物です。
麦茶の原料である大麦には、p-クマル酸という成分が豊富に含まれています。
p-クマル酸とは、アントシアニンに存在する酸の一つです。厳密に言えば、p-クマル酸はクマル酸の中に含まれている3つの異性体のうちの一つに該当します。
p-クマル酸は、抗酸化物質を活性させる効能を持ち、発がん性物質を抑える働きがあります。
p-クマル酸は発がん性物質のニトロソアニンの生成を抑制し、とくに、胃がんのリスクを減らすと考えられています。大麦のほかにも、落花生、トマト、ニンジン、にんにくなどにもp-クマル酸は多く含まれています。
麦茶にはカリウムも豊富に含まれています。
カリウムはミネラルの一種です。ミネラル麦茶の主要ミネラルは、このカリウムがメインになります。(ナトリウムも含まれますが、栄養素的に有効性があるのはカリウムです。)
カリウムは、ナトリウムと相互に連携することで、細胞内外の水分量や浸透圧を調節する効果があります。
また、カリウムには、ナトリウム(塩分)の排泄を促す働きがあり、塩分のとりすぎに伴う、高血圧の予防、むくみを解消する効能もあります。
カリウムは麦茶のほかに、アボカドやほうれん草、納豆、里芋などの野菜や豆類、いも類に多く含まれています。
ご存知の方も多いかと思いますが、麦茶にはカフェインが含まれていません。
前述しましたが、麦茶は大麦を焙煎した抽出液であり、茶葉でないためカフェインが存在しないんですね。
カフェインが含まれていないため、小さな子供でも安心して飲める飲み物です。また、大人でも就寝前に飲むことができる優れものです。ぜひ、この特性を活用したいものですね。
ちなみに、麦茶以外の各飲み物のカフェイン含有量は以下の通りです。コーヒーほどではないですが、緑茶や玄米茶にもカフェインは含まれています。
カフェインなしで栄養や効能も豊富な麦茶は、全ての人におすすめの飲み物です。高血圧や血液サラサラ効果など生活習慣病の予防にもなるのが嬉しいですね。
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