栄養の高い果物の代表格であるバナナ。ねっとりとした甘味が特徴で、簡単に皮をむけて食べられるお手軽さも良いですね。
ダイエットやスムージー、スイーツなど、美容や健康でも頻繁に登場する万能アイテムですね。朝食時に摂っている人も多いでしょうし、運動時の栄養補給に使っている人も多いでしょう。
今回はそんなバナナについて、含まれている栄養と効果をご紹介します。知っているようで知らないバナナの魅力を探っていきましょう。
目次
バナナの栄養&効果 一覧
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
バナナにはいくつかの栄養が多く含まれていますが、その中でも注目すべきは炭水化物です。
バナナには炭水化物が多く含まれています。上のグラフを見て分かるように、ドリアンには劣りますが、果物では第2位の炭水化物含有量を誇ります。
炭水化物は糖質と食物繊維の栄養素に分けられますが、バナナに含まれている炭水化物の多くは糖質です。バナナには、糖質の一種である果糖やブドウ糖が多く含まれており、消化吸収に適しています。
また、バナナはご飯半杯ほどのカロリーがあり、持続性のあるエネルギー源としても有効です。よく、マラソン大会でバナナが配られるのはこのためだったんですね。
消化吸収に優れ、持続性のあるバナナは、マラソンでのエネルギー補給には優れており、食欲不振時や病後の栄養補給などにも最適の栄養源となります。
バナナには食物繊維やオリゴ糖などの栄養が多く含まれています。
食物繊維は、第6の栄養素とも呼ばれ、腸内環境を整える効果があります。これはみなさん知っている効能ですね。
また、食物繊維は、コレステロールの吸収を抑えたり、血糖値の急激な上昇を抑える効果などが期待できます。
また、オリゴ糖は、多糖類に分類される栄養で、腸の中のビフィズス菌(善玉菌)のエサとなり、こちらも食物繊維同様、腸内環境を整えたり、便秘解消の効能が期待できます。
食物繊維とオリゴ糖が両方含まれているバナナは、腸内環境を整える上で、おすすめの食べ物です。
バナナにはカリウムも豊富に含まれています。
カリウムは、ミネラルに分類される栄養素の一つで、ナトリウムを排泄する働きがあります。カリウムはナトリウムが腎臓で再吸収するのを抑制し、尿として排出する働きがあるんですね。
体内のナトリウムがうまく排泄されることで、高血圧の予防やむくみを解消する効果が期待できます。
また、カリウムには細胞内外の水分量や浸透圧を調整する働き、筋肉の働きを正常に行う機能などがあります。
バナナにはポリフェノールも豊富に含まれています。
ポリフェノールと聞くと、ぶどうやワインなどを連想しがちですが、バナナにもポリフェノールは含まれています。これはちょっと意外ですね。
ポリフェノールとは、植物に含まれている色素やアク、渋みなどの総称で、強い抗酸化作用があります。
ポリフェノールの持つ抗酸化作用により、免疫力を高める効果、老化防止、がん予防などの効能が期待できます。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
バナナには、上記以外の栄養素も豊富に含まれています。
上のグラフは、各栄養素でバナナと果物平均とを比較したものです。マグネシウム、マンガン、α-カロテン、ナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸などが平均値よりも多く含まれていることが分かります。
バナナの栄養がいかに高いかが分かりますね。
バナナの利点は携帯性にも優れています。持ち運びも簡単ですし、皮をむけば簡単に食べられます。
通年スーパーにも並んでいますので、すぐに買うことができます。気軽に栄養を補給したいときには適した食品と言えますね。
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
93kcal | 75.4g | 1.1g | 0.2g | 22.5g | 1.1g | Tr |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
360mg | 6mg | 32mg | 27mg | 0.3mg | 0.2mg | 0.09mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.26mg | 5μg | 0μg | 0.5mg | Tr | 0.05mg | 0.04mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
0.7mg | 0.38mg | 0μg | 26μg | 0.44mg | 1.4μg | 16mg |
バナナ(生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)
引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」