「森のバター」とも呼ばれるアボカド。
特に女性が好きな食べ物の一つと言えるでしょう。ディップにしたり、サラダやバーガーの具材にもなっていて、アボカドの濃厚な味わいが人気ですね。
「世界で最も栄養価が高い果実」と、ギネスブックにも認定されてるアボカドは、脂質も多く高カロリーな果物です。
ですが、私たちの健康や美容に関わる栄養が豊富で「食べる美容液」ともいわれているほどです。
今回はそんなアボカドの栄養と効能についてご紹介します。
目次
アボカドが含む栄養と効能 一覧
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
アボカドに含まれる栄養の中でカリウムの量は、果物類トップの含有量です。
グラフを見てのとおり、アボカドに含まれているカリウム量は、果物類の中でダントツのトップとなります。手軽に食べられる果物類では、バナナとの差は2倍、グレープフルーツにいたっては5倍もの差があります。
カリウムは、体内の過剰なナトリウムを汗や尿と一緒に排出したり、細胞の浸透圧の調整、筋肉の収縮を正常に行う働きを担う栄養です。
カリウムは体内のナトリウムを適切に排出する栄養でもあるため、むくみの解消をするとともに、高血圧を防ぐ効能もあります。
アボカドの脂肪分にはオレイン酸が豊富に含まれています。
アボカド全体の20%が脂肪分で占めるため「森のバター」とも呼ばれますが、大部分がオレイン酸(不飽和脂肪酸)と呼ばれる良質な脂質です。
オレイン酸は、血中の悪玉コレステロールを減らす効能がある栄養で、血液をサラサラにして、動脈硬化を予防する効能があります。
そして、心筋梗塞など心臓疾患のリスクを低下させる効能があると期待されています。
脂質が多いアボカドですが、食べ過ぎなければカラダに有益な効果や効能をも他もたらしてくれる、万能な果物です。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
アボカドに含まれる栄養では、食物繊維の量にも注目です。
アボカドは、意外にも食物線維が豊富な果物です。かりんには劣りますが生食が可能な果物ではトップを誇る食物繊維維の量です。
食物繊維は腸内環境を整える効能があり、便秘の予防や改善に効果がある栄養です。また、食物繊維は満腹感を与える作用もあるため、食べすぎを抑えてくれます。
そして、アボカドに含まれる脂質のオレイン酸には、スムーズな排便を促す効能があるため、より便通を改善するのにアボカドは最適でしょう。
アボカドは食べる美容液とも呼ばれるほど、美容効果の高い果物です。
アボカドの栄養は「ビタミンエース」と呼ばれる、ビタミンA、C、Eやβ-カロテンを含みます。抗酸化作用をもつこれら栄養には、細胞の酸化を防ぐとともに、老化や生活習慣病を防ぐ効能や働きがあります。
また、美容にも良い効能があります。ビタミンCはシミやシワを防ぐ美肌効果、ビタミンAは粘膜や肌をきれいに保ちます。そしてビタミンEは血流を促して血色を良く見せるほか、肌や髪などにも潤いを与える効能があります。
そして、ビタミンエースの働きに加え、食物繊維やオレイン酸が便秘を解消して、カラダの不要なものを排出する働きがニキビや肌荒れを防ぎ、美肌効果を高めるポイントになっています。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり、果物平均は良好倶楽部調査)
意外なのがタンパク質の量の多さです。
アボガドのタンパク質は、果物類の中で最も多く含まれています。タンパク質を構成しているアミノ酸には必須アミノ酸も多く、健康なカラダづくりだけでなく、美肌を作るのにも欠かせない栄養です。
また、アボカドがギネスブックに認定されたのは、ミネラル14種、ビタミン11種と豊富な種類の栄養が含まれているためです。
上記の栄養以外にも、鉄分や亜鉛や、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸といったビタミンB群を含みます。
これらの効果や効能には、3大栄養素やアミノ酸の代謝を促進したり、肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぐ働き、貧血の予防や味覚の維持をするといった大切な役割があります。
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
187kcal | 71.3g | 2.5g | 18.7g | 6.2g | 5..3g | 7mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
720mg | 9mg | 33mg | 55mg | 0.7mg | 0.7mg | 0.24mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.18mg | 6μg | 0μg | 3.3mg | 0μg | 0.10mg | 0.21mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
2.0mg | 0.32mg | 0μg | 84μg | 1.65mg | 5.3μg | 15mg |
アボカド(生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より)
アボカドの食べすぎには注意が必要です。1日に1/2個ぐらいを目安に摂取しましょう。
アボカドは脂質が多いため、1個で約220kcalもあります。素晴らしい効果や効能を持ち、良質な脂質と豊富な栄養を含んでいるとはいえ、食べすぎればカロリーオーバー。
消費されなければ脂肪となって肥満の原因になります。ヘルシーなサラダも、アボカドを入れ過ぎれば、たちまち高カロリーとなってしまいます。
食べ合わせではレモンと相性が良く、レモンのビタミンCがアボカドの脂肪分を分解してくれます。
引用および参考:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
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