オクラに含まれている栄養とその効能をお伝えしていきます。
独特の粘り気とプチプチとした感触が特徴的なオクラ。夏を代表する野菜で、かつお節や納豆と混ぜたりしても美味しいですね。夏の暑い食欲がない時でもさらっと食べられるのも魅力です。
そんなオクラはまさにビタミンと食物繊維の宝庫!今回はそんなオクラの栄養と効能についてご紹介していきます。
目次
オクラの栄養と効能 一覧
「日本食品標準成分表2020年版」より作成 (可食部100gあたり)
オクラで注目すべき最初の栄養はビオチンです。
ビオチンは、レバーや種実類に豊富な栄養でなので、これらの食品に比べると野菜に含まれるビオチンの量は劣ります。ですが、上のグラフの通り、オクラは野菜類の中で比較的多くビオチンを多く含んでいます。
また、メリットとしてはビオチンは水溶性ビタミンのため、煮るなどの調理をすると食品から抜け出てしまいますが、オクラは生のまま食べることができるので、食事でのビオチン摂取量は高くなります。
ビオチンは、三大栄養素の代謝をサポートし、皮膚や髪の健康を保つ効能があります。
ビオチンは、とくに糖質の代謝に関わる栄養で、疲労物質の乳酸を再度、糖質に作り変える働き(糖新生)があります。糖質はエネルギー源ですから、ビオチンは疲労回復に有効です。
オクラのネバネバ成分には、ガラクタン、アラバン、ペクチンなどといった食物繊維が含まれています。
オクラの食物繊維は、不溶性3.6g:水溶性1.4gと比較的バランスのとれた量で、これら食物繊維には整腸作用があり、便秘を予防・解消する効能があるとされています。
さらに、ペクチンにはコレステロールを抑制する作用があるので、血糖値が高い方には積極的に摂っていただきたい栄養素です。
βカロテンは色鮮やかな緑黄色野菜に多く含まれる栄養素。このβカロテンの最大の特徴は、「体内で必要に応じてビタミンAに変換される」という点です。
ビタミンAに変わったβカロテンは、他のビタミンや栄養素の働きを促進する効果や、皮膚を正常に保ったり、視力を維持させたりする効能があります。
また丈夫な骨づくりのサポートやカラダの成長を促進させる作用もあるので、とくに成長期の子どもには欠かせない栄養です。
オクラにはカルシウムも多く含まれています。「カルシウムが不足するとイライラする」といわれますね。
これは血液中のカルシウム濃度が低下すると「情緒不安定」、「集中困難」といった精神症状、つまりイライラ状態になることは医学的にも認められています。
カルシウムは骨だけでなく、心を落ち着かせるためにも必要な成分なのです。
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
26kcal | 90.2g | 2.1g | 0.2g | 6.6g | 5.0g | 4mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
260mg | 92mg | 51mg | 58mg | 0.5mg | 0.6mg | 0.13mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.48mg | 56μg | 0μg | 1.2mg | 71μg | 0.09mg | 0.09mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
0.8mg | 0.10mg | 0μg | 110μg | 0.42mg | 6.0μg | 11mg |
オクラ(生)の100gあたりの成分表(「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)
オクラは、食物繊維、ビオチンなど便秘解消や疲労回復に有効な食品です。
多くの女性が持つ便秘の解消や疲労回復効果は見逃せないですね。
その他にも、美肌効果やアンチエイジング効果、カリウムや代謝を促すビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2を含み、女性にうれしい効能がたくさんあります。
いつまでも若々しいお肌や髪の毛を保ち続けるためにも、オクラは女性にこそ食べてほしい野菜です。
引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
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