山芋に含まれている栄養と効果を詳しく解説していきます。
中国で「山の薬」、日本では「山のうなぎ」といわれている山芋は、さまざまな栄養が豊富に含まれている健康に役立つ芋類。
山芋は漢方薬としても利用されるほど、さまざまな効果があると言われています
今回はそんな山芋について、どんな栄養が含まれており、カラダにどのような効能や効果があるのかを詳しくお伝えしていきます。
山芋には、消化酵素であるアミラーゼが豊富に含まれており、その量は大根の約3倍と言われています。
アミラーゼは、消化を助ける働きをして栄養の吸収率を上げるため、新陳代謝を活発にする効果があります。
血行不良や冷え症などの症状にお悩みの方は、アミラーゼを摂って新陳代謝を上げることをおすすめします。
なお、アミラーゼは熱に弱いので、加熱せず生のまま摂取することで高い効果が期待できます。
山芋はいも類の中でも唯一生で食べられます。アミラーゼの栄養を効率よく摂取するにも、すりおろして「とろろ」として食べるのがおすすめです。
山芋には、カリウムの栄養が含まれています。
カリウムは、ナトリウムとともに細胞の浸透圧を調整する、生きていくうえで欠かせない大切なミネラル成分です。
余分なナトリウムの排出を促して血圧の上昇を抑える効果があり、高血圧の予防やスムーズな筋肉の収縮を促す働きもあります。
カリウムが不足すると、高血圧やむくみの原因になったり筋肉の痙攣を起こしたり、また、倦怠感や食欲の低下を招くこともあるため、積極的に摂取していただきたい栄養素です。
山芋には、疲労回復効果のあるアルギニンという栄養も豊富に含まれています。
アルギニンは、体内で合成される非必須アミノ酸の一種で、疲労回復の原因となるアンモニアを解毒し、運動によって引き起こる疲労を回復させる効果があります。
また、アルギニンは、体脂肪の代謝を促進する働きがあるため、ダイエットにもおすすめの栄養です。
さらに、アルギニンには血流を促進させる効果、免疫力を高める効能、解毒作用や肌の保湿効果など様々な効能があります。
様々な効能を持つ山芋ですが、山芋は実は、長芋、大和芋、自然薯などをまとめた総称(呼び名)です。
「長芋・大和芋・自然薯……いろいろあるけど結局どれがいいの?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、これら山芋は栄養成分の面ではどれもさほど変わりません。
つまり、どれを食べても栄養満点ということです。味や粘りの強さなどから、お好みの山芋を選んでお召し上がりください。
名称 | 特徴 |
長芋 | きめがやや粗く、水分が多い。粘りは比較的弱い。市場にもっとも流通している品種。 |
大和芋 | 独特な味わいと滑らかな粘り強さがあり、とろろにするのに向いている。 |
自然薯 | 粘りが強く、コクやうま味も濃い。流通量はあまり多くない。 |
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