モロヘイヤの栄養と効能についてグラフを用いて解説していきます。王様の野菜と呼ばれるモロヘイヤ。
太古のエジプトでは、あまりの栄養価の高さから王族以外は食用を禁じられていたほどの野菜です。王様たちが独占していた野菜ってどんな実力があるんでしょうかね?
今回は、そんなモロヘイヤについて、栄養と効能をご紹介していきます。
目次
モロヘイヤの栄養と効能 一覧
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
モロヘイヤで注目すべき栄養はβ-カロテンです。
上のグラフを見ていただくと分かりますが、モロヘイヤには豊富なβ-カロテンが含まれています。野菜の中では「しそ」に次いで2位のβ-カロテン含有量を誇ります。一般的に、カロテンと言えば人参を連想しますが、モロヘイヤのβ-カロテン含有量は人参を上回ります。
β-カロテンには、強い抗酸化作用があり、老化防止やがんを予防するなどの効能が期待できます。また、β-カロテンは必要に応じて体内でビタミンAの栄養に変換されるため、ビタミンAの効能も享受できます。
ビタミンAには目の健康を守ったり、皮膚や粘膜を正常に保つ効能があります。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
モロヘイヤで次に注目すべき栄養はビタミンKです。グラフはモロヘイヤと主な野菜のビタミンKの含有量を比較したものです。
モロヘイヤは野菜で、パセリ、しそに次ぐ3位のビタミンK含有量を誇ります。野菜平均と比較すると、5倍以上のビタミンK含有量となります。
ビタミンKは、脂溶性ビタミンに分類される栄養で、血液の凝固作用、止血効果、骨粗鬆症を予防するなどの効能があります。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
モロヘイヤにはカルシウムも豊富に含まれます。野菜にカルシウムが含まれているとは意外かと思いますが、モロヘイヤには豊富なカルシウムが含まれています
グラフはモロヘイヤと野菜平均とのカルシウム含有量を比較したものです。モロヘイヤは野菜平均の約4倍以上のカルシウムを含みます。
カルシウムはミネラルに分類される栄養で、骨や歯を形成する働きや筋肉の収縮、細胞の機能調整、神経の興奮を抑える効能が期待できます。
カルシウムは不足しやすい栄養ですので、モロヘイヤなどの野菜から摂取できるのはありがたいですね。
数多くの栄養を含むモロヘイヤですが、マンナンも押さえておきたい成分です。
マンナンは水溶性の食物繊維で、モロヘイヤのネバネバのもととなります。
マンナンは血糖値やコレステロール値の上昇を抑える効果があり、胃を保護し、腸内環境を整える効能が期待できます。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
モロヘイヤに含まれている主な栄養と効能をご紹介してきましたが、実は、だまだ豊富な栄養が含まれています。
上のグラフはモロヘイヤと野菜平均の主な栄養素を比較したものです。モロヘイヤには豊富な栄養が含まれており、いずれも野菜平均を上回っていることが分かります。
食物繊維は腸内環境を整える効果、マグネシウムやリンは骨を形成する働き、銅は鉄分の利用を促進する働きがあります。マンガンは酵素の成分となり、ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える効能が期待できます。
また、葉酸はDNAやタンパク質の合成を促す効能があり、胎児の先天的な異常を予防する働きもあるため、妊婦の方には欠かせない栄養素です。
"モロヘイヤ"の関連情報