あさりの栄養とその効能についてお伝えします。日本では貝類の定番とも言えるあさり。
お味噌汁はもちろん、酒蒸し、深川飯、クラムチャウダーなんかにも使われる人気者ですね。
今回はそんなあさりについての栄養や成分、効能を詳しくご紹介します。また、冷凍したあさりの栄養についてや、冷凍や解凍方法も合わせてご紹介しています。
日常良く食べる馴染み深い食材ですので、ぜひ押さえておきましょう。
目次
あさりの栄養と効能
あさりに含まれている主な栄養素のレーダーチャート
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
27kcal | 90.3g | 6.0g | 0.3g | 0.4g | 0g | 870mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
140mg | 66mg | 100mg | 85mg | 3.8mg | 1.0mg | 0.06mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.10mg | 4μg | 0μg | 0.4mg | Tr | 0.02mg | 0.16mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
1.4mg | 0.04mg | 52.0μg | 11μg | 0.39mg | 23.0μg | 1mg |
あさり(生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)
上図はあさりの栄養をレーダーチャートで表したもので、15種類の成分をピックアップして作成しています。そして下の表は成分をまとめたものです。
あさりの含有量の高いのは鉄分です。次いで、亜鉛やカルシウムといったミネラル、ビタミンB群などを含みます。
また、あさりはカロリーと糖質が低い貝類です。生食ができず加熱をしないと食べれないので、砂抜きが面倒な場合は市販の水煮の缶詰を利用するのもいいでしょう。
あさり缶の水分は旨みと栄養が詰まった煮汁です。捨てずに剥き身と一緒に使うのがポイントです。
あさりには鉄分やビタミンB12といった栄養を多く含みす。
あさりに含まれている鉄分はヘモグロビンの構成成分となり、ビタミンB12はヘモグロビンが合成されるのを助ける補酵素となる働きをします。
鉄分、ビタミンB12はいずれも貧血を予防する効能があり、ビタミンB12には肝臓の機能を強化したりする効能もあります。
ちなみに、鉄分はビタミンCと摂るとカラダへの吸収率を高める働きがあります。ぜひ、覚えておきましょう。
あさりにはタウリンも豊富に含まれています。
タウリンとは、含流アミノ酸の一種で、筋肉や胆汁酸と結合して存在しています。食品ではタコやイカ、牡蠣など魚介類に多い栄養です。
タウリンには、肝臓の機能を正常にする効果やコレステロール、血圧を下げる効能もあります。これらの効能から、動脈硬化をはじめとした生活習慣病の予防も期待できます。
タウリンは水溶性ですから調理方によっては減ってしまいます。「焼き:30%」「煮る:50%」とで異なります。なるべく、あさりは煮汁るやスープも食せるレシピがおすすめです。
あさりには亜鉛も含まれています。
亜鉛はミネラルの一種で、さまざまな酵素の成分になる大切な役割があります。
味覚を正常に保つ効能があることでしられていますが、新陳代謝を促したり、ホルモンの合成や分泌、免疫力の向上など多くの効果や効能があります。
また、別名「セックスミネラル」とも呼ばれ、生殖機能や性欲を正常に保つ効能も期待できます。
亜鉛は不足しがちな成分ですので、こまめに摂取していきたいですね。あさりのほかに、牡蠣、からすみ、レバー、牛肉の赤身などに多く含まれています。
保存のためにあさりを冷凍しても、栄養はどうなるのかが気になるところです。
あさりを冷凍すると、シジミのようにオルニチンが増えるようなことはなく、含まれている成分も多少は少なくなります。ですが、冷凍や解凍方法の工夫次第で栄養の減少や酸化を抑えられます。
ポイントは「氷漬けと、冷凍したまま調理する」ことです。
「冷凍方法」は、冷凍可能な容器やジップロックによく洗ったあさりを入れ、ひたひたになるまでお水を注いぎ、しっかり蓋をして冷凍します。
「解凍方法」は、解凍せずに、氷漬けのあさりをそのまま調理します。お味噌汁やブイヤベースなど、煮汁も一緒に食べるレシピがおすすめです。
引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
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