食品・食材黒砂糖栄養効果
黒砂糖brown-sugar-lump

黒砂糖の栄養と効果とは?

トレーに盛った黒砂糖

黒砂糖の栄養と効果をお伝えします。黒砂糖は、コクのある風味豊かな味わいが特徴の砂糖です。

沖縄の特産物としても知られる黒砂糖は、豚の角煮にも使われています。その他、和スイーツやケーキ、焼酎、お菓子やと幅広く活躍されています。

黒砂糖はサトウキビを絞った汁を精白せずに作るため風味があるだけでなく、多くの栄養も含むため健康への注目が高まっています。

また、古くは甘味料としてではなく、その栄養の高さから病気の治療薬に利用されていました。

今回は、そんな黒砂糖に含まれる豊富な栄養と効果をご紹介します。

注目の成分フェニルグルコシド - 糖尿病・生活習慣病の予防に効果

黒砂糖の栄養では、フェニルグルコシドを含むのが大きな特徴です。

フェニルグルコシドは、糖の吸収を抑える働きがあることから糖尿病予防に効果があります。

フェニルグルコシドが含まれない上白糖に比べ、黒砂糖は血糖値の上昇を緩やかにする作用があります。

その他、コレステロールの上昇も抑え、生活習慣病の予防にも効果があります。

黒砂糖のラフィノースにも注目を - 整腸作用、便秘改善に!

黒砂糖に含まれる栄養の中には、ラフィノースも含まれています。

天然のオリゴ糖の一種であるラフィノースは、腸内で善玉菌を増殖させるため腸内環境を整える作用があります。

また、腸の蠕動運動を活発にする働きもあるため、便秘の改善に効果があります。

免疫力アップやアトピー性皮膚炎の改善、肝機能の向上などの効果も期待されている成分です。

ラフィノースは、黒砂糖のほかにもビート(甜菜糖、砂糖大根)とうもこしキャベツなどの食品にも含まれている栄養です。

オフタコサノール - 持久力の向上効果や疲労回復に働く栄養

黒砂糖にはオフタコサノールの呼ばれる成分も含まれています。

オフタコサノールには、持久力や運動能力の向上、疲労回復に効果があると期待されている栄養です。

肝臓や筋肉に蓄えられているグリコーゲンから効率よくエネルギーを作るほか、全身に酸素を行き渡らせて酸素の利用を高めるなど、スタミナのアップに役立ちます。

この他、黒砂糖に含まれるオフタコサノールには、悪玉コレステロールの低下にも作用して、動脈硬化や心筋梗塞などの予防効果も期待されています。

オフタコサノールの含む食品は、サトウキビ、ぶどうリンゴの皮、米ぬかなどが挙げられます。

黒砂糖はミネラル豊富 - 健康への関心が高まる

黒砂糖の栄養はミネラルがとても豊富で、近年の健康志向で黒砂糖を使用する家庭が増えています。

黒砂糖には、カルシウムやカリウム、鉄分などのミネラル類、さらにビタミンB6やビオチンなどのビタミンも含みます。

中でも豊富なのがカリウム。過剰なナトリウム(食塩)を排出し、体内の水分濃度のバランスを調整する働きがあります。カラダに余分なナトリウムを排出することで、むくみの改善や予防、高血圧を防ぐ効果があります。

精製され上白糖と違い、黒砂糖はサトウキビを絞って固めただけなので、栄養分が失われずに含まれています。その分クセもありますが、独特なコクが料理に深みを与えてくれます。

ブドウ糖も含む - 集中力アップ、疲労回復の効果も

黒砂糖の栄養にはブドウ糖も含まれています。

ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源です。脳を活性化させ集中力をアップさせる効果があります。

また、ブドウ糖は素早くエネルギーに変わるため、疲労回復にも有効な栄養です。

ブドウ糖が不足すると、疲れやすく集中力が低下してきます。疲れて時に甘い食べ物が欲しくなるのは、このためと言われています。

糖質制限のダイエットがありますが、糖質を摂取しないと脂質もエネルギーに活用しにくくなります。スイーツやお菓子名だからではなく、主食からブドウ糖を摂取するようにしましょう。

古くは黒砂糖は薬だった!? - 近年は加工黒糖もあるので注意を!

黒砂糖は、奈良時代に日本に伝来したと言われています。

当時の薬の目録にも載っていることから、今のように甘味料として使われるのではなく、病気の治療薬として珍重されたと考えられています。

ミネラル類など栄養が入っていますから、病気療養時の滋養に優れていたのでしょう。

黒砂糖の国内での生産は鹿児島と沖縄県で、とくに沖縄県の8つの離島での製造が盛んです。栽培方法や気象の違いにより島ごとに味や風味が異なるので、機会があればぜひ食べ比べを。

国内で流通する3割のっ黒砂糖が輸入と言われています。また、粗糖や糖蜜で製造、混ぜて作られている加工黒糖もあるので、原材料表示が「さとうきび」を選びましょう。

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