茎わかめの栄養と効果をお伝えします。
茎わかめはわかめを加工する際に取り除かれる芯(茎)の部分で、わかめとは異なるコリコリとした食感を楽しめる海藻です。
きんぴらや炒めものなど家庭で調理するタイプや、手軽に食べられるように味付けをした加工品も販売されていて、おつまみやダイエットに最適なおやつとして注目されています。
今回は、そんな茎わかめの栄養とその効果についてまとめています。成分のグラフもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
茎わかめの栄養と効果 一覧
茎わかめに含まれている主な栄養素のレーダーチャート
それでは、茎わかめの栄養を確認していきましょう。
上図のレーダーチャート上の栄養素は、塩漬けにした塩蔵タイプの茎わかめを湯通しして塩抜きをしたものです。
塩抜きをしていても塩分が多いので、ナトリウム量が高いのが特徴です。その他にも食物繊維、カルシウムや鉄分などのミネラル類を含んでいます。
カロリーと糖質はわかめ同様に低くヘルシーであることから、ダイエット中のおやつにと人気の食材です。
以下では、茎わかめの栄養と効果についてまとめています。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
茎わかめは食物繊維が豊富な食材で、その量はわかめよりも多く約1.7ほどになります。
茎わかめの食物繊維の中でも注目なのが、アルギン酸です。
アルギン酸には高血圧や動脈硬化の予防効果があります。ナトリウムと結合して体外に排出する働きや、血圧やコレステロールの低下作用などが期待できるからです。
また、海藻に多い水溶性食物繊維は、腸内環境を整えるうえに硬い便を柔らかくして、スムーズな排便を促がしてくれます。お通じがあっても普段から便が硬めの方には積極的に摂ってほしい栄養のひとつです。
アルギン酸は茎わかめなどの海藻のぬめり成分、多糖類の一種で昆布やもずくなどにも含まれています。
茎わかめの栄養には、フコイダンという成分も存在します。フコイダンは、茎わかめのぬめりに含まれている成分です。
フコイダンの効果はNK細胞を活性化させて、がん細胞の増殖を抑制するとして、がん治療に有効とされています。
多くの健康効果が認められていて、免疫力の向上、血圧の安定作用、血糖値の上昇抑制、ピロリ菌の除去、肝機能の改善などの効果があると期待されています。
フコイダンは茎わかめ以外にも、アルギン酸同様昆布やもずくなどにも含まれています。
ビタミンKも茎わかめの栄養のひとつです。
ビタミンKは「止血のビタミン」とも呼ばれ、正常な止血をするのに大切な栄養成分です。血液凝固作用があるタンパク質を作る際に、補酵素となる役割があります。
また、カルシウムを骨に取り込む作用があるので、骨の形成にも関わり骨粗鬆症の予防にも効果を発揮します。
ちなみに、茎わかめにはカルシウムやマグネシウム、リンといった骨を作るミネラルも同時に含んでいて、これらの含有量はわかめよりも多いのも特徴的です。
茎わかめにはミネラルの一種である、ナトリウムが多く含まれています。
ナトリウムは体内の水分量やミネラルのバランス、体液のpHなどを調節する効果があります。
過剰摂取が心配される栄養ですが、人体には重要な働きをする成分で、不足すると筋力の低下や痙攣、血圧の低下などの症状がみられます。
茎わかめには過剰なナトリウムを排出してくれるアルギン酸やカリウムも含まれていますが、塩蔵タイプの茎わかめはナトリウムが多めなので、しっかりと塩抜きをしてから利用しましょう。
茎わかめは塩蔵や乾燥タイプのみならず、おかしやおつまみにと、手軽に食べられる味付けタイプも販売されています。
これらにも、食物繊維やフコイダンといった栄養が含まれていますが、みりんや砂糖、食塩などの調味料等が加わるので、糖質やカロリー量が増えます。
食物繊維の働きで便秘の解消に効果はありますが、塩分や糖質を摂りやすくなっています。また、茎わかめを含む海草類は消化が良くなく、食べ過ぎると胃腸に負担をかけてしまうので、量は控えめにしておきましょう。
食物繊維が豊富で噛みごたえも十分、小腹を満たすおやつとして、ダイエットに強い味方の食材といえますね。
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