わさびの効能と栄養をお伝えしていきます。鼻の奥にツンとくるような辛さと、風味豊かな香りが特徴的なわさび。
アブラナ科ワサビ属の多年草で、日本固有の植物です。お刺身やお寿司といった日本食には欠かせない香辛料で、古くから愛されていますね。
わさびは環境の変化に非常に敏感で、水質のいい場所でなければ育ちません。また、育った場所の水質で味や風味が変わるといわれています。
今回は、そんなわさびの効能と栄養についてご紹介します。
目次
わさびの効能と栄養 一覧
わさびの栄養には、アリルイソチオシアネートが豊富に含まれています。
辛み成分であるアリルイソチオシアネートは、鼻にツンと抜ける辛さと香りが特徴です。
アリルイソチオシアネートの効能や効果には、殺菌作用や抗菌作用があります。食中毒の予防やカビを防ぐ働きがあります。わさびをしっかり丹念にすりおろすことで、殺菌・抗菌作用が強まります。
また、血栓を予防する効能も期待され、動脈硬化や心筋梗塞の予防につながります。
アリルイソチオシアネートは、わさびをすりおろした時に酵素や空気に反応して辛みを増します。
わさび用のおろし器に非常に細かい突起がついているのは、アリルイソチオシアネートを酸素に触れやすくするためです。また、サメの皮で作られておろし器は、滑らかでクリーミーにすりおろすことができます。
わさびには、β-アミラーゼが含まれています。
β-アミラーゼは酵素の一種で、でんぷんの加水分解(水と反応して分解が起こる)に役立ちます。
β-アミラーゼの効能の一つは、体内に取り込んだでんぷんの消化吸収をサポートします。
また、わさびのツンとくる香りには食欲を刺激し、唾液の分泌を高める効能もあります。β-アミラーゼの効果と特徴的な香りで、食欲を増進する効果が期待できます。
わさびには、ビタミンCも豊富に含まれています。100gあたり約75gと、キウイなどの果物よりも多くのビタミンCを摂取することができます。
ビタミンCは、言わずと知れた美容効果のある栄養。きめ細かくつやのあるお肌を作るコラーゲンの生成を助ける効能があります。
シミやシワなどのを防ぐ美白や美肌効果に加え、免疫力の強化にも働く栄養です。
ワサビは一度にたくさんは取れませんが、毎日の食事の中で使うことで、効率的にビタミンCを摂取することができます。
わさびの栄養には、カリウムやカルシウムなどのミネラル、食物繊維、β-カロテン、ビタミンB群も含んでいます。
ただ、一度に食べる量が少ないので、これらの効能を得るのは難しくなります。そのため、少量でも毎日続けて摂るのが良いでしょう。
ワサビのツンとした辛みが強い場合は、マヨネーズなどの油分と合わせると落ち着きます。
実は、私たちが普段食べているチューブのわさびのほとんどは「西洋わさび」であることをご存じですか?
西洋わさびは、「ホースラディッシュ」という東ヨーロッパ原産の植物。日本固有の「本わさび」とは別の植物なのです。
味も香りもよく似ていますが、本わさびにはグリーンノートと呼ばれる揮発性の成分が含まれているのでより風味が強く辛味も強くなります。
チューブの表記で「本わさび入り」は50%未満、「本わさび使用」は50%以上入っていることになります。
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