目にいい食べものとして注目されてきたブルーベリー。その効果は視機能の向上だけではありません。
原産地であるアメリカの原住民の間では、ブルーベリーを古くから病気の予防や疲労回復に効果があるとして愛されてきました。
様々な栄養や成分を含むブルーベリーは、害虫がつきにくいことから無農薬栽培が可能です。皮ごと食べることができるので、その栄養を無駄にすることなく取り入れられる点も魅力ですね。
今回はそんなブルベリーの効果や、含まれている栄養についてご紹介したいと思います。
目次
ブルーベリーの効果と栄養 一覧
ブルーベリーにはアントシアニンという栄養成分が多く含まれています。
私たちが何かを「見る」とき、網膜にあるタンパク質「ロドプシン」が、分解される際に発する電気信号によって、「見える」という状態になります。
このロドプシンは、疲れや加齢によって合成されにくくなり減少するため、目がかすんだり、目がしょぼしょぼとしたりする原因になります。
アントシアニンは、このロドプシンが合成されるのをサポートする効果があり、疲れや加齢による諸症状を和らげてくれます。
「日本食品標準成分表2015」より (可食部100gあたり)
ブルーベリーには食物繊維も多く含まれています。その含有量はなんとバナナの3倍以上!りんごでも2倍の差があります。
ブルーベリーの食物繊維量は、生果の中でも比較的多く含まれており、お通じに良いと言われる、りんごやバナナよりも豊富です。
食物繊維には腸内環境を整える働きや、コレステロールの吸収を抑える作用、血糖値の急激な上昇を抑える効果などがあります。便秘を予防する効果とともに肥満、生活習慣病の予防にも役立っています。
また、ブルーベリーは下痢を改善する効果のある、タンニンや水溶性食物繊維のペクチンも含みます。ポリフェノールの一種であるタンニンには収れん作用があるため、腸の粘膜の痙攣を抑えて下痢を改善する効果があります。
腸内環境を整える効果が期待されるブルーベリーは、便秘や下痢などお腹の調子に悩む方にはおすすめの食材です。
健康なカラダを維持するためには、さまざまなミネラルを適切に摂取する必要があります。
ミネラルはビタミンと同様に三大栄養素の代謝に関わり、カラダの機能を調節する大切な働きや効果があります。
ブルーベリーには、量は多くありませんが鉄や亜鉛などのミネラルを数多く含みます。その中でも骨の健康維持に関わるマンガンは、果物類の中でも比較的多めで「100g中:0.26mg」ほど含んでいます。
ブルーベリーには、抗酸化作用を持つポリフェノールやビタミンEが含まれています。
ポリフェノールのアントシアニンやタンニン、強力な抗酸化作用のビタミンEは、老化や病気の原因となる活性酸素の働きを抑える効果があります。
ブルーベリーは細胞の老化や血管へのダメージを防いで、動脈硬化や心筋梗塞、癌などの病気を防ぐとともに、アンチエイジング効果も発揮します。
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
48kcal | 86.4g | 0.5g | 0.1g | 12.9g | 3.3g | 1mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
70mg | 8mg | 5mg | 9mg | 0.2mg | 0.1mg | 0.04mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.26mg | 5μg | 0μg | 1.7mg | 0μg | 0.03mg | 0.03mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
0.2mg | 0.05mg | 0μg | 12μg | 0.12mg | 1.1μg | 9mg |
ブルーベリー(生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)
小さな粒1つ1つに豊富な栄養がぎっしりとつまったブルーベリー。
生で食べるのはもちろん、乾燥させてヨーグルトに混ぜたり、ジャムにしたりとさまざまな食べ方ができるのも魅力です。食後のデザートや間食として、不足しがちな栄養素を補うことができます。
また、最近ではコンビニやスーパーで冷凍ブルーベリーも発売されています。さらに、サプリメントも充実していますので手軽に摂取できますね。
栄養も豊富ですので、ぜひ毎日の食事にブルーベリーを加えてみてはいかがでしょうか。
引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
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