かつおに含まれている栄養と効果をお伝えしていきます。
かつおは、タタキや刺身、塩辛など古く日本で親しまれている魚ですね。山口素堂の「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」の俳句でも知られています。
今回はそんなかつおについて、栄養と具体的な効果をご紹介します。
また、初ガツオと戻りガツオの違いについても解説していますので、そちらも合わせてご覧下さい。
目次
かつおの栄養と効果
かつおにはパントテン酸という栄養が含まれています。
パントテン酸はとくに、かつおの血合い部分に多く含まれています。(血合いとは、背と腹の間にある赤黒い身の部分を指します。)
パントテン酸は、ストレスを感じると抗ストレス作用のある、副腎皮質ホルモンを作ります。副腎皮質ホルモンは、副腎で分泌されるホルモンで、ストレス対策に効果があります。
なお、パントテン酸は熱に弱い性質をもっています。かつおから効果的にパントテン酸を摂取するには、刺身やたたきなどなるべく火が通らない食べ方で食べましょう。
かつおはビタミンB12と鉄分の栄養も含まれています。
ビタミンB12は、赤血球の生成を助ける働きがあり、神経機能を正常に保つ効能があります。鉄分は、60~70%が血液に存在し、酸素を全身に運ぶはたらきがあります。
また、ビタミンB12と鉄分は、ともに貧血を予防する効果が期待できます。貧血でお悩みの方はかつおなどから、鉄分、ビタミンB12を摂取するようにしましょう。
ちなみに、鉄分はビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まるという報告があります。菜の花やブロッコリーなどの野菜にも含まれています。
かつおにはビタミンB群、タウリンも含まれています。
かつおに含まれているビタミンB群は、炭水化物、脂質、タンパク質をエネルギーに変える栄養です。
かつおのビタミンB群にはナイアシンが含まれており、3大栄養素の代謝を促す効果や二日酔いの予防、皮膚や粘膜を正常に保つ働きなどが期待できます。
タウリンは、肝臓の機能を高める働きがある栄養で、肝臓の機能を高めることにより、疲労回復の効果が期待できます。
かつおにはビタミン、ミネラル、アミノ酸が含まれており、その多くが血合いの部分にあります。
カルシウムの吸収を促して骨を強くするビタミンD、抗酸化作用のあるビタミンAも含まれます。さらに、余分な塩分を排出するカリウム、骨を形成するマグネシウムも含まれます。。
かつおの旬は、4~5月の「初ガツオ」と9~10月の「戻りガツオ」の年2回あります。(詳しくは、かつおの旬はいつ?を参照)
初ガツオは、赤身が多めでさっぱりとした味わいがあり、タタキなどでよく食べられます。一方、夏場にたっぷりとエサを食べた戻りガツオは、脂がのった濃厚な味わいが特徴で、刺身としても美味ですね。
かつおは季節によって味が異なりますが、栄養も多少、異なります。
初ガツオは、赤身が多いためカロリーが低く、タンパク質やカルシウムが多いのが特徴的です。タンパク質は筋肉を形成したり、カルシウムは骨や歯の健康を維持する効果が期待できます。
一方、戻りガツオは、脂身が多いためカロリーが高めで、不飽和脂肪酸をより多く含んでいます。不飽和脂肪酸は、動脈硬化や高血圧などの予防、アレルギー症状の緩和などの効果が期待できます。
同じかつおでも、時期によって味や栄養が異なるんですね。ぜひ、二つのかつおを食べ比べてみて下さい。
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