名称 | かつお | 分類 | サバ科 |
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旬の時期 | 4~5、9~10月ごろ | 主な産地 | 静岡、宮城、三重、東京、高知など |
かつおの旬は4~5と8月下旬~9月下旬の年2回、初夏と秋の時期に旬を迎える魚です。
かつおは太平洋に生息する魚です。2~3月の冬から春にかけて黒潮にのって北上、水温が下がる秋に南下します。かつお漁は春に鹿児島南部で始まり、初夏に本州中部、初秋に三陸北部から北海道南部で行われます。
4~5月の時期に北上しているものを「初かつお」、9~10月に南下するものを「戻りかつお」と呼んでいます。
そのため、それぞれの地域で迎える旬の時期に差があります。また、かつおは季節によって味わいが異なります。
産地(都、県) | 生産量(漁獲量(t)) | 旬の時期 | |
1 | 静岡 | 72,093 | 5月 |
2 | 東京都 | 29,940 | 3~5月 |
3 | 三重 | 27,207 | 春 |
4 | 高知 | 20,113 | 3~4月、9~10月 |
5 | 宮城 | 16,429 | 7月~9月 |
かつおの主な産地と旬の時期
水揚げ量が最も多い県は静岡で旬は5月。脂ののった戻りかつおも人気です。主な産地は焼津市、御前崎市、沼津市、浜松市(舞阪)で、日本一の水揚げ量と言われているのが焼津市です。刺身としての利用のほか、鰹節、なまり節、たたき用などの需要も多く扱っています。
次いで意外なのが東京都。小笠原諸島では漁獲時期が早く最盛期は3~5月です。東京都では宮城や千葉、静岡、高知などのかつおも多く流通するので、旬のかつおを長く楽しめます。
また「鰹のたたき」で名高い高知は4位につけていますが、かつおの消費量は全国一位です。ちなみに、日本国内で初かつおが最も早く食べられる地域は沖縄県で、3月下旬~10月頃まで水揚げされています。
初夏が旬の「初かつお」は、脂が少なく若くて身も締まり、プリプリとした食感で、さっぱりとした味わいが暑い時期に好まれます。
秋が旬の「戻りかつお」は、プランクトンや小魚などの餌をたっぷりと食べて南下するので、脂がのりもっちりとした食感です。
かつおと言えば多くの方が高知を真っ先に思い浮かべるかと思います。そんな高知で迎える旬の時期は、3~4月と9~10月です。
高知県 かつおのたたき
最初に迎える旬は3~4月に北上する「初かつお」、再び旬を迎えるのは9~10月に南下してきた「戻りかつお」です。
高知の土佐の郷土料理、藁を用いて表面を炙ったたたきは、高知が発祥と言われています。
高知のかつおは土佐沖で漁獲しています。鮮度を重視して一本一本釣り上げる「土佐の一本釣り」が有名で、400年にも及ぶ伝統漁法で行われています。
高知以外にも注目されているかつおの産地とその旬の時期は、漁獲量一位の静岡、千葉や鹿児島です。静岡の旬は先述のとおり5月で、初かつおが人気です。
千葉の旬は3~5月で、初かつおの時期です。漁獲したその日のうちに水揚げされるため、鮮度が良くモチモチとした食感が特徴です。勝浦産の「ひき縄かつお」は千葉ブランド水産にも認定されているほどです。
鹿児島の旬も3~5月の時期です。枕崎市はかつお節の産地として知られ、国内の約7割ものシェアを誇ります。弾力のあるモチッとした食感に旬の初かつおならではのさわやかな味わい、郷土料理は頭の部分を使った「びんた料理」が有名です。
旬の時期に味わう刺身やたたきは、おろし生姜、たっぷりの玉ねぎと香味野菜にポン酢が定番です。また、シンプルな塩も相性抜群です。