クリームチーズの栄養と効果をご紹介します。
滑らかな口当たりと程よい酸味が魅力のクリームチーズは、手軽にパンにぬって食べたり、おつまみからデザートと幅広く食べられているチーズです。
柔らかい食感が特徴的ですが、これはほかのチーズ類に比べて水分が多いためで、その分、滑らかな舌触りが楽しめます。
今回はそんなクリームチーズの栄養と成分、効果についてまとめています。
目次
クリームチーズの栄養と効果 一覧
クリームチーズに含まれている主な栄養成分 (「日本食品標準成分表2020」より作成)
エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
313kcal | 55.5g | 8.2g | 33.0g | 2.3g | 0g | 260mg |
カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 |
70mg | 70mg | 8mg | 85mg | 0.1mg | 0.7mg | 0.01mg |
マンガン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 |
0.01mg | 250μg | 0.2μg | 1.2mg | 12μg | 0.03mg | 0.22mg |
ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン | ビタミンC |
0.1mg | 0.03mg | 0.1μg | 11μg | 0.42mg | 2.2μg | 0mg |
クリームチーズ(生)の100gあたりの成分表(Tr:微量、-:未測定「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より)
クリームチーズの栄養をグラフで確認してみましょう。上図は15種類の栄養素とカロリーをピックアップして作成したもの、下は成分をまとめた一覧表です。
クリームチーズの栄養で特徴的なのは、他のチーズに比べてタンパク質よりも脂質が多いところです。
ビタミンAも多く含み、ナトリウムやカルシウム、亜鉛などのミネラル、ビタミンB2やEなども含んでいます。
牛乳が原料に作られるチーズは、製法によってそれぞれ味や香りなどの特徴があります。中でも、クリームチーズは原料に生クリームなども加えているので、味にコクを感じられ、さらに熟成をしていないので、さわやかな酸味を感じられるチーズです。
以下では、クリームチーズの栄養と成分や、効果と効能についてご紹介していきます。
クリームチーズとその他のチーズに含まれている主な栄養素の比較 (「日本食品標準成分表2015」より作成)
クリームチーズの脂質はおよそ3割と高めです。他のチーズ類と比較してもやはり多く、モッツァレラの1.5倍以上、プロセスチーズの1.2倍にもなります。
脂質というとダイエットの敵や吹き出物ができるといったネガティブな考えがよぎりますが、カラダにとっては重要な効果をもたらす栄養です。
脂質は3大栄養素の中でも一番のエネルギー源です。スポーツをする人だけでなく、通常の生活を送る人にとっても必要です。
その他、血管や細胞膜を丈夫に保つため、摂なさすぎは脳出血のリスクを上る危険性があります。
脂質の摂りすぎは肥満や生活習慣病を引き起こす原因となりますが、適度に摂ることも大切です。
クリームチーズには、きれいな肌作りに効果的なビタミンAとE、B2の3種を含んでいます。
ビタミンAとビタミンB2には目の健康を保つ効能がありますが、肌や喉や鼻などの粘膜を正常に保つ効果ももっています。
ビタミンAとEには抗酸化作用もあるので、肌の老化となる紫外線対策や乾燥肌に有効です。
このように3つの栄養には肌トラブルを防ぐ効果があるので、美肌作りにはもってこいの食材です。ダイエット中は油の多い食べ物を減らしがちですが、美容面でみるとぜひクリームチーズは食べてもらいたい食材です。
さらに、ビタミンEには血行を良くする働きがあるので、血行不良による肩こりの改善にも効果があります。
タンパク質やカルシウムは、チーズ類に豊富に含まれる栄養です。
ただし、クリームチーズは水分と脂質の割合が多く、他のチーズ類に比べて、上記の栄養の含有率は低いのです。100g中、タンパク質とカルシウムを最も多く含むのがパルメザンで、次いでプロセスチーズです。
タンパク質は丈夫なカラダを作るのに必要で、酵素やホルモンの生成、免疫力にも関係しています。
カルシウムは骨を丈夫にして骨粗鬆症を予防したり、神経の興奮を抑えるなどの効果を持っています。
どちらも、カラダを作ったり健康維持には欠かせないので、クリームチーズに偏らず、他のチーズと組み合わせて摂るのもいいでしょう。
クリームチーズは決してカロリーの低い食品ではありません。むしろ高めです。
ですが、ダイエット中はどうしても食事制限をしがちで、必要な栄養やカロリーが不足し、肌荒れや代謝不足に陥りやすくなります。
バターを使うようなサンドイッチなどではクリームチーズを代用すれば、脂質の摂りすぎを防ぐ上に酸味とコクで満足感も得られやすくなります。
また、脂質は満腹感を与えてくれるので間食をしにくくなり、甘いお菓子などの間食を控えるのにも効果があるでしょう。
クリームチーズはタンパク質が少ないので、一緒に鶏胸肉を摂ると十分なタンパク質を補えるようになります。
引用および参考:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
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