麻の実の効能と含まれている栄養についてお伝えします。ヘンプシードとも呼ばれる、麻の実。
麻の実は、ごまのよう見た目で七味唐辛子にも入っている食材で、噛むとくるみのような濃厚な味わいが特徴。
ヘンプオイル(麻実油)としても利用されていますが、近年、その健康効果が注目され亜麻仁油とともに活躍しています。
また、七味以外にもがんもどきにも用いられてます。今回は、そんな麻の実の効能と栄養をご紹介します
目次
麻の実の効能と含まれている栄養 一覧
麻の実に含まれている主な栄養素のレーダーチャート
麻の実に含まれる主要栄養素15種類をグラフで表しています。麻の実食べる機会はあまり多くはありませんが、グラフで見る限り含有量の多い栄養がたくさんありますね。
麻の実はタンパク質と脂質が豊富でこの2つで全体の約60%近くを占め、亜鉛や鉄分、ビタミンB1の割合も多く、葉酸、ビタミンB2、カルシウムやカリウムなども含みます。
グラフ上にはない栄養も含まれています。リンの含有量も高く銅やモリブデン、ビタミンKなども存在します。
また麻の実の炭水化物は約7割が食物繊維です。カロリーは高いですが糖質は少なめの食品です。このような栄養が含まれている麻の実の効能についてご紹介していきます。
麻の実は脂質の多い種実類です。その中でもα-リノレン酸が入っていることも特徴のひとつです。
α-リノレン酸の効能には、高血圧や動脈硬化、心疾患の予防に有効です。血液サラサラにして流れをよくする作用があるので、血栓を防ぐ効能もあります。また血管の拡張作用もあることからα-リノレン酸を摂ることは、心筋梗塞や脳疾患などの生活習慣病の予防につながります。
この他の効能にも、アトピー性皮膚炎やアレルギー症状を防ぐと期待されています。
α-リノレン酸は体内で合成できない必須脂肪酸に分類されています。そして、体内に入ると15%程度はEPAに変化し、さらにDHAにも変化する栄養です。
α-リノレン酸は麻の実以外にも、しそ油や亜麻仁油、えごま油などにも含まれています。
麻の実には、同じく体内では合成できない必須脂肪酸のリノール酸が豊富に含まれています。
リノール酸は、血中のコレステロール値を下げる効能がある栄養で、α-リノレン酸と同様に動脈硬化のように有効です。脂質を摂り過ぎる傾向にある方は、こういった必須脂肪酸を意識して摂り、血液をサラサラに保って生活習慣病を予防しましょう。
また、リノール酸は必須脂肪酸のひとつでもあるので、成長期にも欠かさずに摂るようにしてください。
ただリノール酸は摂りすぎると、善玉コレステロールも減らしたりアレルギーの原因となる場合があります。ベニバナ油やごま油、大豆油などにも含まれています。
麻の実の栄養にはタンパク質が含まれています。
タンパク質は、筋肉や臓器、体組織の形成に必要な身体をつくる主成分となる栄養。毎日欠かさずに摂る必要があります。またタンパク質の働きや効能には、免疫抗体の材料となって免疫力の向上や、酵素、ホルモンの材料にも成ります。
筋力や持久力アップ、成長にも関わる効能もあるため、健康な体づくりを目指す方は識して良質なタンパク質を摂るようにしましょう。
極端なダイエットなどでタンパク質が制限されると、夏バテやめまいなどの原因になるので気を付けてください。また、タンパク質の代謝にはビタミンB6が必要ですが麻の実のは、この栄養素もしっかりと含んでいます。
麻の実は、鉄分も含まれています。
鉄分は血液中の赤血球を作るヘモグロビンの材料となる栄養で、不足すると鉄欠乏性貧血を引き起こしてしまいます。
また、ヘモグロビン作るのにはタンパク質も必要ですが、麻の実はタンパク質が豊富なので最適な食品と言えるでしょう。
鉄分の効能は貧血改善に高いので、特に女性は意識して多めに摂るようにしましょう。
なお、体内吸収率を高めるためには、ビタミンCとの同時摂取がおすすめです。また、お酢や柑橘の酸には胃酸の分泌を促して、鉄分の吸収をアップさせる作用があります。
麻の実は、亜鉛を豊富に含んでいることにも注目です。
亜鉛の効能は、多くの補酵素の成分になることです。細胞の新生やタンパク質の合成、成長など多くのことに関わります。
また亜鉛は舌の上に存在している味蕾(みらい)と呼ばれるつぶつぶとした組織を作るうえで欠かすことができない栄養で、味覚を正常にする効能があります。
亜鉛不足は味蕾の働きを乱して、食べ物の味の区別がつかなくなり、味覚障害の原因につながります。
麻の実の効能は優れていて、オイルは食用だけでなく化粧品にも使われていることで有名です。
麻の実から抽出したオイルはヘンプオイルと呼ばれ、肌への浸透性が高いのが人気です。べたつかずさらりとしていることからとても使いやすいとされています。
また、日常的に使用することでお肌のターンオーバーを整えるので、美肌への効能も期待できますよ。
主に七味に使われることが多いですが、サラダのトッピングやお菓子に用いられることもあります。麻の実は炒ってあるので発芽させることはできないそうです。
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