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ごまの栄養と効果4選

ごまの栄養と効果

ごまの栄養と効果についてお伝えします。古くからごまは栄養価の高い食品として知られ、生薬としても用いられてきました。

ごまの色の種類には「黒、白、金」の種類があり、白色が油が多く、香りがもっともよいのが金色です。

近年でも、食用油や薬味として。また、ごま油は食用のみならず、インドのアーユルヴェーダにも用いられ幅広く利用されています。

今回はそんなごまの栄養と効果についてご紹介します。

昔から利用されてきたごまですが、実は現代人が不足しがちな栄養を多く含んでいます。

ごまの栄養をレーダーチャートで確認!

ごまに含まれている主な栄養のレーダーチャート

ごまに含まれている主な栄養素のレーダーチャート (「日本食品標準成分表2015」より作成)

上の図は様々な種類の中でも主に15種類で表したもので、ごまに含まれている栄養を分かりやすくしています。

ごまは意外にもビタミンB1が多く、その他、意識しないと摂りにくい鉄分、亜鉛、カルシウムなどのミネラル、三大栄養素ではタンパク質や脂質、食物繊維などの栄養が豊富に含まれています。

一方で、そこそこの量を含む栄養には糖質(炭水化物)やカリウム、葉酸やビタミンB2が、ビタミンエース(ACE)やナトリウムは少ないという結果に。

ごまのカロリーは「100g中578kcal」とかなり高いですが、それはごま全体の約52%を脂質が占めているからです。ただ、グラフを見ると同じ脂質類なのにビタミンEは少ないのが分かりますね。これは不飽和脂肪酸の一種であるリノール酸とオレイン酸が豊富なためです。

ごまは脂質が多いですが、一度に食べる量はそれほど多くはないので、太るといった心配はないでしょう。ただし、ごまを使ったドレッシングや豆腐、スイーツといったものは高カロリーなので食べ過ぎに気をつけましょう。

不飽和脂肪酸が豊富! - 効果は血中のコレステロールの低下に働く

スプーンに入った白と黒のごま

ごまで注目すべき栄養は不飽和脂肪酸です。ごまにはリノール酸やオレイン酸が多く含まれています。

不飽和脂肪酸は、血中の悪玉コレステロールの低下に効果があり、過酸化脂質を作りにくくするとともに、動脈硬化の予防に役立ちます。

ちなみに、リノール酸やオレイン酸は人体では合成できないので、積極的に摂取していきたい栄養です。とくにリノール酸は必須脂肪酸に分類されています。

オレイン酸はオリーブオイルに豊富として有名な成分。他にも胃酸の分泌の調整や、腸の蠕動運動を促したり、便を柔らかくする効果があります。そして、ごまに含まれている食物繊維の働きも加わって、胃腸の調子を整えるのに有効な食材と言えるでしょう。

ごま特有の成分!セサミンの効果 - アンチエイジング、生活習慣病の予防

小皿に入れたごまとオイル

ごまでもう一つ 押さえておきたい栄養は、セサミンとセサミノール、セサモリンです。中でもセサミンはなんとなく聞いたことがありますね。

これら成分は抗酸化物質の一つで、共に強い抗酸化作用を持っています。ストレスなどの要因で過剰に派生する活性酸素の働きを抑え、老化を防止して動脈硬化や糖尿病といった生活習慣病の抑制に効果があります。

セサミン、セサミノール、セサモリンはゴマグリナンの一種です。ゴマグリナンの中で最も多く含まれている成分がセサミンで、肝機能の向上効果も期待されています。

また、ごまを加熱すると、より抗酸化力の強いセサモールを増やせます。熱によってセサモリンが分解しセサモールへと変化させることができるからです。

ビタミンB1も豊富に!糖質をエネルギーに変える効果、夏バテ防止も

3種類のごまのイメージ

ごまに含まれるビタミンB1も無視できない栄養です。

ごまはビタミンB1を多く含みます。ビタミンB1は炭水化物(糖質)をエネルギーに変える働きを持っています。お米を主食にする日本人には欠かせない栄養ですね

ビタミンB1は 糖質を効率的にエネルギーに変えることから、疲労回復、夏バテ防止に効果的です。不足すると糖質の代謝が低下して、疲労感や筋肉痛の要因となります。

また、ビタミンB1は豚肉にも豊富です。にんにくねぎなどに含まれる アリシンとも相性が良く、より疲労回復効果が高くなります。夏場の食欲不振には湯がいた豚肉にごまやねぎやにんにく、ごま油を和えて食べるのがおすすめです。

ミネラル - 意識しないと摂りにくい鉄、亜鉛、カルシウム

ごまとサヤのイメージ

ごまは鉄分や亜鉛、カルシウムといったミネラルも多く含まれています。これらミネラルは意識しないとなかなか摂りにくい栄養です。

鉄分は女性に多い貧血の予防効果で有名な栄養です。また、葉酸もそこそこ含んでいるため、造血作用や貧血対策に毎日少しずつごまを食べるようにしましょう

亜鉛は代謝を促す働きがあるほか、正常な味覚を維持する効果も。味を感知する味蕾と呼ばれる舌の器官を作るため、味覚障害の予防になるでしょう。

骨の健康を維持するカルシウムは骨粗鬆症の予防のみならず、気分がイライラするといった神経の興奮を抑え、血圧の上昇を防ぐ効果もあります。カルシウムはビタミンDと一緒にとると吸収率がアップ。

ごまはすり潰して、栄養の吸収率をアップ

ペーストタイプと白ごまのイメージ

ごまに含まれる栄養の多くは、種皮(外被)の包まれています。ですが、種皮が硬いためしっかりと噛んで潰して食べないと、消化吸収されずに体外へ排出されせっかくの効果が得られません。

ごまの栄養を効果的に吸収するには、この種皮を壊すことです。擂り粉木や指でひねるようにしてごまを潰すと、閉じ込められていた中の栄養を吸収しやすくなり、効果も発揮してくれます。

あらかじめすったごまやペーストタイプは使い勝手がよく楽ですが、直前ですり潰した方が酸化しにくく香りも引き立ちます。

また、ごまはしいたけとの相性が良い食材です。タンパク質も豊富ですからその分アミノ酸も多く含まれています。このアミノ酸がしいたけに含まれるグアニル酸との相乗効果で、脳の老化予防に効いて記憶力などがアップすると期待されています。

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